Wishbone Ashって 1970年代前半から中頃にかけて
中学や高校の時に、バンドをやっていたり、ギターをやっていたりした少年達に
とっては、たまらなく魅力的だった。
実際、同じ世代のバンド少年はみんな夢中になった。
女の子のファンはあんまりいなかったかもしれないが…。
とにかく、コピーしたくなるようなギターのフレーズがいっぱいだった。
ボーカルはあまりにも素人っぽくて、一般の音楽ファンには物足りないレベル
なのだが、ギターが職人芸って感じで、まるで糸を紡ぐようなイメージ。
最初は地味かなあって思うんだが、あまりにも繊細なギターの味わいに気がつくと、
もう虜である。
ギターを真似する少年にとって、都合がよかったのは、単音弾きが多かったことも
要因かもしれない。コピーしやすいのである。
現代では、映像がすぐ手にはいるので、コード弾きは真似しやすくなっているのだが、
当時はコードをコピーするのはけっこう大変だった。
単音弾きは耳で聞き取りやすく、真似しやすかった。
それにしても、似たようなバンドは全くいない。
「ツインリードギター・バンド」
それが、彼らのキャッチフレーズだった。2人のギタリストがギターフレーズを、
交互に、または絡むように弾くというスタイルで、当時としては珍しかった
ようである。
そして…
この2曲がおさめられたアルバムの邦題がすごかった
「百眼の巨人アーガス」!
うーん、謎だ! 少年の心をくすぐるではないか!
ジャケットを見ても、
「なんか、すごそう!」と期待をもたせる謎の写真?イラスト?である。
当時は哲学的だなあって思ったものである。
そして、かっこいいと感じる。
今風に言えば、中二病的な心をくすぐられる材料が提示されていたという
ことかもしれない。
あっ、やっと動画を複数貼付けられるようになりました^^;