花壇シリーズ №7
”初夏、黄色い花々(1)” として、「エレサレムセージ」、「リシマキア・プロクンペンス」
「オオキンケイギク」の三種を挙げてみました。
<「エレサレムセージ」>
細かく分枝した茎を囲むように黄色い筒状花が、輪生します。
白い毛が、密生した葉は、楕円形で互生します、葉は、灰緑色で、縁は、銀白色で縁取りします。
花冠は、唇型に裂けています、「セージ」の名前が、付きますが、香辛料の「セージ」が
サルビア属に対してフロミス属なので、所謂「セージ」ではなく、別の植物になります。
学名 Phlomis fruticosa は、ギリシャ語の Phlogos (火炎)に因るとか
花の形が、火が燃え盛る様子を著わしているのか、Fruticosa は、低木を意味するようです。
尤も、”火炎” と言えば、秋に咲く同じシソ科の「レオノチス」別名「カエンキセワタ」(火炎披綿)
学名 Leonotis leonurus の方が形色ともピッタリなのですが
ドライフラワー、ポプリ等としても利用する用です。
シソ科、フロミス(キセワタ)属、耐寒性多年草、地中海沿岸原産
学名 Phlomis fruticosa、英名 Jerusalem sage、別名「フロミス・フルティコーサ」
次の黄色い花は、「リシマキア」(Lysimachia spp.)です。
多くの種類の「リシマキア」の中から、此の時季に黄色い花を咲かせる「リシマキア・プロクンペンス」を
挙げてみました、花径が2cm位の数個の花を咲かせます、基部が赤い五弁の杯状の花です。
這性なので、花が無い季節でも、葉を観賞する為にグランドカバーとして植栽されています。
仲間には、日本の「オカトラノオ」(Lysimachia clethroides)が有りますが、姿は、大きく違っています。
他に、匍匐性の「リシマキア・ヌンムラリア」(L.nummularia)、立性には、「リシマキア・キリアータ」
(L.ciliata)、「リシマキア・プンクタータ」(L.punnctata)、「リシマキア・アトロプルプレア」(L.atropurpurea)
等が観賞用として人気です、此等の種類は、後日、「プルプレア」特集として採り上げます。
サクラソウ科、オカトラノオ(リシマキア)属、耐寒性多年草、東アジア全域に分布
学名 Lisimachia procumbens=L.congestiflora、別名「コンゲスティフロラ」、「イェローボール」
最後は、初夏の野を黄金色に染める「オオキンケイギク」(大金鶏菊)です。
<「オオキンケイギク」>
道路の法面等で見掛ける「オオキンケイギク」ですが、今は、特定外来生物として
栽培、運搬、販売が禁止ですが、今でも、群生している場所を見ることができます。
風が、吹くと、次々 ”黄色い波” が立ちます、素晴らしい眺めです。
「キバナコスモス」の花に似ていますが、葉の形が違っています、亦、「キバナコスモス」の方が
花色が濃い違いが有ります、舌状花の先端が5裂します。
強靱さで、地面保護に重宝された此の植物も、其の強靱さが、生態系を壊すからと
悪者扱いです、考えさせられますね ・ ・ ・
キク科、ハルシャギク属、耐寒性多年草、北アメリカ原、学名 Coreopsis lanceolata
英名 Lnce-leaved coreopsis
下図は、似た花の「キバナコスモス」(Cosmos sulphureus)
<各画像は、クリックで拡大表示します>