「アキグミ」(秋茱萸)が、赤く熟れてきました。<此の記事は、再掲載>
北原白秋作詩の童謡<砂山>に詠まれている ”かえろ かえろよ ぐみはらわけて” の ”ぐみはら(茱萸原)” は
此の「アキグミ」を指すとか、砂山に生茂った茱萸の木の間を掻き分けて
家路に着く子供達の姿が目に浮かびます。
長楕円形の「ナワシログミ」(苗代茱萸)や「ナツグミ」(夏茱萸)に比べて
小さく球状で、表面を銀粉で塗した様に白い沢山の斑点が浮き出ています。
初夏に色づく他の「グミ」に対して、秋に色ずく故の命名とか
砂防の為に、海岸に多く植栽した由、童謡 ”砂山” の歌詞が頷けます。
他の茱萸同様、食べられます、子供の頃のお八つでした、甘くて少し渋い味がします、ホロ苦い味かな。
グミ科、グミ属、落葉低木、日本、東アジア原産、学名 Elaeagus umbellata、英名 Japanese Silverberry
”ピンク色の花” は、「コルチカム」と「ルクリア・ピンセアナ」の花です。
<「コルチカム」Colchicum Hybrids>
ユリ科の「サフラン」や「クロッカス」に似た花を咲かせます。
60種位の原種が在る中から、園芸種が多く作出されているようですが
基本種は、「イヌサフラン」の名前の「コルチカム・オータムナーレ」種 Colchicum autumnale
と「コルチカム・スペシオサム」種 C.speciosum とのこと、一重が主ですが、八重咲きの花も
亦、花色は、ピンク、藤色が主ですが、白色、黄色も有ります。
春に披針形の葉を出しますが、夏には枯渇して無くなり、秋に球根から蕾を出して花を咲かせます。
花後の春に葉葉をつけるわけです、故に ’Naked Lady’ の愛称が、付いています。
似た花で同じ秋に咲く「サフラン」、春に咲く「クロッカス」との違いは
「コルチカム」は、ユリ科、「サフラン」、「クロッカス」は、アヤメ科
「コルチカム」は、花と葉が同時に着かない、「クロッカス」は、糸状の長い赤い雌蘂が目立ちます。
「コルチカム」の名前は、原産地のアルメニアの古代都市<コルキス Colchis に由来するとか
イヌサフラン(ユリ)科、イヌサフラン(コルチカム)属、耐寒性球根
ヨーロッパ、北アフリカ、地中海沿に自生、学名 Colchicum Hybrids、英名 Autum crocus、Meadow saffron
別名「イヌサフラン」、「オータム・リリー」、「オータム・クロッカス」等々
<「ルクリア・ピンセアナ」(「アッサムニオイザクラ」>
「ルクリア・ピンセアナ」の花も今が開花期です。
香りが有り、ピンク色が「桜」のイメージで、アッサム地方原産なので、流通名が「アッサムニオイザクラ」とか
花弁は、五弁で、20輪位が球状に着けます。
園芸種も多いようで、花色は、白、ピンク、濃いピンク色が有ります。
アカネ科、ルクリア属、半耐寒性常緑低木、ヒマラヤ、中国原産、学名 Luculia pinceana
「アッサムニオイザクラ」(ルクリア)が香ります、「匂い桜」の名前の由来です。
勿論、「桜」ではないのですが、花が長く咲くので “散らない桜” の異名が付いていました。
五弁のピンクの花が、花の少ない冬の彩です。
5度位で越冬できますので、冬は、室内に取り込んで楽しみます。
アカネ科、ルクリア属、半耐寒性常緑低木、インドアッサム、ヒマラヤ地方原産、学名 Luculia pinceana
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