今日は” 稔りの季節” の最終回として、「カクレミノ」、「ユズリハ」、「クスノキ」の熟した実を挙げます。
<「カクレミノ」の実>
12月頃迄に、濃紺に熟す、「カクレミノ」の実です。
実の先端に、花柱が残るので、尖がり帽子の様な紡錘形になり、面白い形です。
花は、初夏から夏に懸けて、枝先に散形花序を出して、5弁の緑白色の花を咲かせます。
葉の形も変化するので、種々の形の葉を同時に視ることができて、愉しめます。
亦、葉は、成長すると、切込みが無くなるのも特徴です。
若木の頃の葉のは、三裂して昔の雨具の<蓑>に似ているで、此の名前が付いた由
<隠>は、此の蓑を被ると、天狗が、隠れることができると言う昔話からとか
葉が成長するに随って、切込みが無くなります、肉厚の艶やかな葉が、紅葉するのも楽しめます。
ウコギ科、カクレミノ属、常緑高木、日本、台湾、朝鮮半島に分布、学名 Dendropanax trifidus
別名 「カラミツデ」、「テングノウチワ」、「ミツデ」、「ミツナガシワ」
若葉は、全縁ですが、徐々に、三裂した葉に成ります、昔の雨具の蓑の形に似ているから<蓑>の名前が着いた由
亦、<隠>は、此のミノを着けると身を隠すことが出来るとの伝説からとか。
「ユズリハ」(譲葉)の実
黒褐色に熟す前のエメラルド色の実です。
「ユズリハ」は、5月頃に雌雄別株の小さな花を多数咲かせます。
若葉が出揃う迄、古い葉は落葉を待ちます。
若葉が出揃った後に一斉に落葉しますが、常緑樹なのです。
古い葉と新しい葉の世代交代が一斉に行われるわけです。
「譲葉」の名前は、この様に ”世代を譲る” 意味からとのことです。
ユズリハ科、ユズリハ属、常緑高木、学名 Daphniphyllum
macropodum、別名「オヤコグサ」、「アオバノキ」等々
<<「クスノキ」の実>
枝や葉を蒸留 して、薬品の樟脳を採る樹木で、確かに近づ
くと樟脳の香りがします。
夏に、淡い黄緑色の小さな花を咲かせます。
秋には、8ミリ程の球形の果実が紫黒色になります。
葉が、皺々なのも特徴で、緑の葉の中の何枚かは、必ず紅
葉して落葉するのも面白い物です。
クスノキ科、ニッケイ属、常緑高木、日本中国台湾原産
学名 Cinnamomum 、Camphora、
英名 Camphor Laurel
カンフル注射は、 Camphor から執った名前とか