3月2日(日)に薩摩川内市高江町の南方神社に鹿児島県指定の無形民俗文化財「太郎太郎踊り」が奉納されました。五穀豊穣と安産を祈願する農耕喜劇で、地元の峰山小学校からは5、6年生15名が参加し祭りを盛り上げました。
田んぼの土手には土筆が一杯

祭りを前に社殿裏手で焚火に興じる子供たち

名前からも珍しい「太郎太郎踊り」 昭和37年10月24日指定 鹿児島県無形民俗文化財
峰山コミュニティ協議会からいただいた説明書には次のように書かれていました。(一部加筆しました。)
歴 史
326年前に川内川の長崎堤防築堤により高江新田300町歩(300ヘクタール)が誕生した頃から、五穀豊穣と安産を祈願するために奉納したものと伝えられている。安産祈願は生産・繁栄の象徴として、過酷な農業の労働力確保のための祈願ではないかと考えられる。
踊りのあらすじ
役者 雲上(うんじょう)・・・・・祖父(鹿児島の方言では「おんじょ」)
丁長(ていちょう)・・・・・ 父(おやじ「てちょ」)
太郎(たろう)・・・・・・・ 息子(酒飲みで怠け者)
牛(うし)・・・・・・・・黒い着物をまとい一人の若者が演じる
子供たち・・・・・・・・・・雲上に教えを聞き田打ちを演じる
田打ちをモチーフにしたコミカルな寸劇で(全体で約45分)、田打ちの仕事ぶりと出産風景が喜劇風に演じられる農耕劇である。怠け者の太郎に祖父と親父が田打ちをさせるために「太郎牛を連れて来い」(鹿児島の方言で「たろう、うしょ引いてけー」)と何度も促します。掛け合いは方言(鹿児島語)で面白おかしく大きな身振り手振りで演じられる。
本番を前に焼酎で勢いをつける丁長

鍬に見立てた大きな木の枝

生木が肩にずっしり 丁長の優しいまなざし

祭りに参加して多くの人とふれあうなかで、自分たちの郷土に誇りを持ち、祖先や年長者を敬い、自然に感謝する心が育まれることでしょう。成長して郷里を離れる子供たちも多いでしょうが、いつまでもふるさとの記憶として心に残るはずです。この祭りは貴重な体験教育の場になっていると思います。
10時前には春の日射しがあふれてきました

10時から神事が行われ、踊りは10時35分頃に始まりました。出演者全員で神主さんから御祓いを受けて田打ちをします。左から雲上(祖父)、丁長(親父)、太郎(息子)、画面外右手には牛も並んでいます。雨上がりの境内はほど良い湿り具合、まさに春の恵みの雨。

子供たちに田打ちを教える雲上(祖父役)

子供たちに引き止められる雲上に笑いがおきる

酒を酌み交わす丁長と太郎

掛け合いの一場面 火のついた薪に足が・・・あちち? 元気な丁長は大丈夫でした

ようやく連れて来た牛は暴れ牛 暴れながら田を耕し、ついには逃げてしまいます

産まれた子供(丸石)を愛しむ丁長

子供の名前は米待女(よねまつじょ)です。五穀豊穣を願う気持ちがこめられているようです。
この後、丁長は高江名所などを一人で歌い上げ、その美声に観客一同聞きほれて大きな拍手が沸きました。実にお見事! のど自慢なら鐘五つ以上ですね。
最後は神主さんが掛声とともに舟形の入れ物から何度も米を撒き、祭りはお開きとなりました。縁起物として帽子や掌に受けて持ち帰る人が多かったようです。

祭りを終えて 常緑の照葉樹に囲まれた参道を下る

参道脇には桃が咲いていました

片付けの人と幼子

祭りの終わりはどこか寂しさもあるものですが、参道を下りると雨上がりの日射しがいっぱいでした。早速片付けも始まっていましたが、気ままに走り回る幼子にはるか昔の日を思うことでした。祭関係者の皆様方には準備から片づけまでお疲れ様でした。楽しい踊りを見せていただき、ありがとうございました。
田んぼの土手には土筆が一杯

祭りを前に社殿裏手で焚火に興じる子供たち

名前からも珍しい「太郎太郎踊り」 昭和37年10月24日指定 鹿児島県無形民俗文化財
峰山コミュニティ協議会からいただいた説明書には次のように書かれていました。(一部加筆しました。)
歴 史
326年前に川内川の長崎堤防築堤により高江新田300町歩(300ヘクタール)が誕生した頃から、五穀豊穣と安産を祈願するために奉納したものと伝えられている。安産祈願は生産・繁栄の象徴として、過酷な農業の労働力確保のための祈願ではないかと考えられる。
踊りのあらすじ
役者 雲上(うんじょう)・・・・・祖父(鹿児島の方言では「おんじょ」)
丁長(ていちょう)・・・・・ 父(おやじ「てちょ」)
太郎(たろう)・・・・・・・ 息子(酒飲みで怠け者)
牛(うし)・・・・・・・・黒い着物をまとい一人の若者が演じる
子供たち・・・・・・・・・・雲上に教えを聞き田打ちを演じる
田打ちをモチーフにしたコミカルな寸劇で(全体で約45分)、田打ちの仕事ぶりと出産風景が喜劇風に演じられる農耕劇である。怠け者の太郎に祖父と親父が田打ちをさせるために「太郎牛を連れて来い」(鹿児島の方言で「たろう、うしょ引いてけー」)と何度も促します。掛け合いは方言(鹿児島語)で面白おかしく大きな身振り手振りで演じられる。
本番を前に焼酎で勢いをつける丁長

鍬に見立てた大きな木の枝

生木が肩にずっしり 丁長の優しいまなざし

祭りに参加して多くの人とふれあうなかで、自分たちの郷土に誇りを持ち、祖先や年長者を敬い、自然に感謝する心が育まれることでしょう。成長して郷里を離れる子供たちも多いでしょうが、いつまでもふるさとの記憶として心に残るはずです。この祭りは貴重な体験教育の場になっていると思います。
10時前には春の日射しがあふれてきました

10時から神事が行われ、踊りは10時35分頃に始まりました。出演者全員で神主さんから御祓いを受けて田打ちをします。左から雲上(祖父)、丁長(親父)、太郎(息子)、画面外右手には牛も並んでいます。雨上がりの境内はほど良い湿り具合、まさに春の恵みの雨。

子供たちに田打ちを教える雲上(祖父役)

子供たちに引き止められる雲上に笑いがおきる

酒を酌み交わす丁長と太郎

掛け合いの一場面 火のついた薪に足が・・・あちち? 元気な丁長は大丈夫でした

ようやく連れて来た牛は暴れ牛 暴れながら田を耕し、ついには逃げてしまいます

産まれた子供(丸石)を愛しむ丁長

子供の名前は米待女(よねまつじょ)です。五穀豊穣を願う気持ちがこめられているようです。
この後、丁長は高江名所などを一人で歌い上げ、その美声に観客一同聞きほれて大きな拍手が沸きました。実にお見事! のど自慢なら鐘五つ以上ですね。
最後は神主さんが掛声とともに舟形の入れ物から何度も米を撒き、祭りはお開きとなりました。縁起物として帽子や掌に受けて持ち帰る人が多かったようです。

祭りを終えて 常緑の照葉樹に囲まれた参道を下る

参道脇には桃が咲いていました

片付けの人と幼子

祭りの終わりはどこか寂しさもあるものですが、参道を下りると雨上がりの日射しがいっぱいでした。早速片付けも始まっていましたが、気ままに走り回る幼子にはるか昔の日を思うことでした。祭関係者の皆様方には準備から片づけまでお疲れ様でした。楽しい踊りを見せていただき、ありがとうございました。
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