浪漫飛行への誘(いざな)い

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シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳

2023年12月11日 06時34分31秒 | 健康

 

精神科医である和田秀樹著の「シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳」を図書館で借りてきた。昨年10月の発売のようであるが、最近ネットで紹介文を読み、売れ筋の本だと思うが、図書館に行ったらすぐ借りられた。和田氏の本では、「80歳の壁」を読んだことがあり、その主張に親しみを感じている。

75歳は人生の節目。シャキッとした体・脳・心を保つためには、「足し算」健康術が必要であるという。余っているものを引く「引き算医療」は、高齢者の体調を悪くする。 すでに動脈硬化がある高齢者に、血圧や血糖値を下げろという引き算医療はかえってダメージになるという。自分も降圧剤を毎日飲んでいるが、和田氏によると無理に下げる必要はないという。1日1回、通常の半分の2.5mgを服用しているが、アドバイスに従い、血圧があまり下がらなくても、増やすことは控えている。年を取れば、動脈硬化は起こるが、食事は日々の楽しみであるから、コレステロールの値など気にせず、食べたいのを食べ、ストレスフリーで暮らすほうを選択するほうが賢明であるという。肉を食べる高齢者は元気で長生きするという。

年をとってからの病気への対処は生活の質を大切にすること。病気別では、高血圧については、血圧は高めでも症状がなければ無理に下げなくてよい。血圧が高いからといって塩分は控えなくていい。糖尿病については、血糖値のコントロールはゆるめでいい。無理に下げなくていい。高コレステロ-ル血症については、コレステロールは体に必要なので、肉や卵の足し算で活力を保つ。また、最近フレイルという言葉をよく耳にする。年齢を重ね足腰や認知機能が衰え、心身の活力が低下した状態を「フレイル(虚弱)」といい、健康な状態と要介護状態の中間の段階を指すという。フレイルには、「身体的フレイル」「精神的フレイル」「社会的フレイル」の三つがある。「精神的フレイル」とは、定年退職や配偶者との死別、経済問題などが影響して、引き起こされる認知機能の低下やうつ状態を指す。「社会的フレイル」とは、一人暮らしとか友人と会わなくなったとか地域の集まりに参加しなくなったとか様々なきっかけで、社会とのつながりや交流が希薄になった状態をいう。                                                                                         

最後の章では、幸せな80代を迎えるための「足し算」習慣として、「活動意欲のある人は日々の生活を楽しみ若々しい」「70代から本格化する脳の萎縮がヨボヨボ老人に拍車をかける」「脳の萎縮を予防するコツは挑戦と我慢しないこと」を推奨している。前頭葉の働きを高める「足し算」習慣として、①年をとったら毎日が実験。失敗を楽しもう。②散歩のルートを変え、買い物に行く店も固定しない。➂違う考え、異なる意見に触れよう。④たまには強い刺激の感動体験を。⑤笑える芸を観に行こう。⑥どんどん旅に出よう。⑦70歳になったら我慢しない。好きなこと、やりたいことをやろう。⑧タバコはやめなくていい。酒も上手に楽しもう。⑨しょっぱいもの、甘いものは我慢しない。(美味しければ元気も出る)⑩嫌な人間関係はさっさと解消。ホッとする関係は大切にしよう。⑪夫婦関係に疲れたら寝室も娯楽も別にしてほどよい距離を。⑫男も女も欲望には忠実でいい。後ろめたく思う必要はない。⑬植毛、ウイッグ、ボトックス。外見が若返るものはなんでも足そう。⑭衰えた機能を補ってくれる便利グッズは迷わず使おう」というようなことを提唱してくれている。和田氏の提言は、なるほどと納得するものが多く、まさに高齢者のための精神科医の面目躍如である。

 

 

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