品川歴史館が2年近くにわたる大規模改修工事を終えて、今年4月にリニューアルオープンしたが、11月17日にリニューアル後、初めて見学に訪れた。というのは、その日にリニューアル記念講演会の一つである「ペリー来航と横浜の大名」というテーマでの講演会があり、受講券が当ったからである。歴史館は、70歳以上無料ということもあり、今までに何回も訪れたことがあるが、リニューアル後の常設展示室はほぼ全面的に改装されていた。興味ある展示は、我が家の前にある往時五重塔もあった天妙国寺の様子を描いた屏風で継続して展示されていた。また、新企画として「品川歴史絵巻」という大型スクリーンを使った上映が20分ごとに行われ、展望デッキから見ることができるが、音声がないため、理解しにくい部分もあり、音声による解説が欲しいところである。また、大森貝塚を発見したモースの紹介コーナーやライブラリーも新しく整備されていた。
また、この時期、「品川の海に御台場ができるまで」という特別記念展も開催されていて、170年前のお台場建設という大工事の様子を伺い知ることもできた。当時としては国防の大プロジェクトであったと推察される。また、中庭にある「松滴庵」という茶室や庭園も綺麗に整備されていた。
記念講演会は、14時から1時間半、横浜の歴史博物館の主任学芸員の方が武州金沢藩の藩士の日記をもとにペリー来航と江戸湾の海防(海岸防備)について詳しく解説してくれた。1854年1月11日にペリー艦隊が三崎沖の来航したが、武州金沢藩は、陣屋のある金沢八景周辺の警備にあたり、藩士が来航時の海防について詳しく日記を記していたことから、それを読み解いていくと当時の様子がわかってくるという。興味深く講演を聴いていたが、金沢八景のあたりには行ったことがないので、来年、京浜急行の株優切符を使ってゆかりの地を訪ねてみたいと思う。
ペリー来航