先に衆議院の政倫審が開催され、テレビ中継もあったが、安倍派幹部四人出席でも裏金問題は何ら解明がなされなかった。正直言って自民党には改革・謝罪の意思は全く感じられなかった。3月2日の一月万冊で、ジャーナリストの今井一さんと元博報堂作家本間龍さんとが政倫審の茶番劇の本質を暴いてくれている。裏金で自分達の政治活動の資金を確保している安倍派議員を筆頭に他の自民党議員も野党の議員も、世襲というか議員を家業としている連中も少なくなく、我々国民とはかけ離れた上級国民というか貴族意識が強い。政倫審の茶番劇を見ていると国会が機能不全している印象である。先に故安倍氏の昭恵夫人が相続税を全く払わず、安倍氏の財産を引継いだ旨のニュースが流れていて不快に感じていたが、それが政治家の家業感覚の実像である。
自民党議員からすれば、裏金で得た個人所得について、すべて政治活動に使えば、税金を払う必要はないということは当たり前と考えており、制度の悪用が明らかで、良心のかけらもないことが明白になった気がする。岸田首相とて、家業としている政治家の一人であり、同じ穴のむじなで今回の裏金問題一つとっても自民党を改革する能力も気力もないことが暴露された感じで、これでは内閣支持率は上がらないどころか下がる一方である。こんな状態では、参議院で政倫審をやっても、参考人招致や証人喚問をやっても実態は解明されないことも明らかである。今回の裏金問題を暴露した神戸学院大学教授である上脇教授も茶番劇を見て「泥棒に刑法改正をやってみろと言っても、自分達の都合のいい改正しかしない」と言ったようであるが、まさに同感である。自民党政治を終わらせることは必要だが、次の総選挙で自民党の議員が多少減っても、勢力地図は変わらず、国会そのもののあり方を見直す必要もありそうである。今井さんの話を聴いていると痛快な気分になれる。我々国民はもっと怒るべきなのであろう。
一月万冊(3/2): https://www.youtube.com/watch?v=u8YsGa4LAM0
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