昨日(11日)、約30年ぶりの友人Mに会った。高校の時の同級生で、同じ部活にいたので高校の頃から卒業後しばらくはよく一緒に遊んでいた男。
高校の頃からこれまでよく一緒に遊んでいる友人のKからその2日前に「久しぶりにMに会った。最近、ほとんど毎日Mと昼飯を一緒に食っている」とメールがあった。
Kは数ヶ月前、仕事を定年になってあと、この7月から職業訓練学校へ通っている。その場所で、同じように職業訓練を受けているMと遭遇したのである。
Mもこの3月に定年退職したとのこと。MもKも私とは違い、ちゃんとした仕事に就いていたので、厚生年金もそれなりにあるはずだが、なおも働かないといけないらしい。Mは下の子が来年春から大学生になる予定で、しかも県外の大学に行く予定で、その学費やら生活費やらを稼がないといけないとのこと。Kは家のローンがまだ残っていて、そのために稼がないといけないらしい。「お前は楽だよなぁ」と2人に言われてしまった。
ナイルウッピドゥナイルはウチナーグチ(沖縄語)で、私のような怠け者がよく口にする言葉、私のような怠け者が多くいる沖縄ではよく耳にする言葉。
ナイルウッピドゥナイルによく似た言葉に、これはさらによく聞かれる言葉だが、ナンクルナイサというのもある。ナンクルナイサは既にこのブログに紹介済み。そこで私は、
ナンクルナイサは「成るように成るさ」という意味、「ケ・セラ・セラ」と一緒、といったようなことを書いている。いいなぁケセラセラ、気分が優しくなる。
今回紹介するナイルウッピドゥナイル。ナイルは「できる」、ウッピは「量」、ドゥは「だけ」、通して言えば「できる分だけできる」となる。言い換えれば、「できる分しかできない」であり、さらに進むと、「できる分しかやらない」、「できないことはやらない」などという怠け者の理屈になっていく。私もそんな怠け者の1人で、「できなかったらやらないでいいさぁ、なんとかなるさぁ、ケセラセラ」とまで進んでいる。
今年に入って半年が過ぎたが、悩みの種である腰痛は昨年からほぼ途切れることなく続いている。一方、去年6月頃から始めた薬草の勉強も続いている。薬草の勉強はしかし、その修学速度がしだいに遅くなっている。パソコンを見つめる作業がだんだん辛くなっている。若い頃は1日8~9時間でも平気だったが、今年からは1日4~5時間となっている。1時間パソコン作業やっていると目が痛い、頭痛がするなどの症状が現れるので1時間やったら10分の休憩を設けていた。それでも、この6月からはきつくなり、今は30分で辛くなる。30分パソコン見たら15分休憩を取るようにしている。
体力はこれからどんどん落ちて行く、やる気も薄れていく、作業が進まない、やりたいことは山ほどある。しかし、死ぬまでにできることなんてほんの僅かであろうと思う、しかし、もう焦らないことにした。ナイルウッピドゥナイルでいいさ。なーに、これこそ南の島ののんびり屋の生きる道、南の島のまっとうな道、と思うことにした。
そんなこと言ったら、MやKに「お前はホントに楽に生きているよなぁ」と言われそうだが、誰からも尊敬されない生き方と言い換えることもできる。MやKは、少なくとも子供を育てあげている、それだけで世の役に立っている。それだけで尊敬に値する。私は結婚もせず子も作らず楽に生きてきた。楽な分、世の役にはほとんど立っていない。役立たずの男とMとKには思っていただいて、楽に生きている私を許していただきたい。MとKには、だけでなく、その他の働く人たちにエールを送りたい。頑張れオヤジ達。
記:2016.7.12 ガジ丸 →沖縄の生活目次
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行