11月下旬から12月にかけて、家の近辺、職場、散歩道、新都心の公園などでウグイスを多くみかけた。ウグイスは春の鳥だとばかり思っていたので意外に思った。
今年の1月は寒い日が多かったのだが、地鳴きのチョッチョッチョッはずっと聞こえていて、異常な暖かさとなった2月になると、再び活発に飛び回るのが見えた。
参考文献にもウグイスは留鳥とあるので、春以外の季節に飛び回ったって別に不思議では無いのだが、この冬はいつもより数が多いように感じた。あるいは、じつは、そう感じたのは錯覚で、冬は元々、ウグイスが活発に動き回る季節なのかもしれない。やがてやってくる恋の季節を待ちわびて、ワクワクしている季節なのかもしれない。
冬の鳥としてはサシバが有名。サシバが勇壮に飛んでいるのを見ると、「あー、冬がくるんだなぁ。」と思う。サシバは本土で夏を過ごし、秋、南へ渡る。沖縄はその中継地となっている。中には、「もう疲れたぜ」と中継地で越冬する根性無しのサシバもいる。根性無しは少なくない。毎年、職場の近辺、末吉公園などで何羽も見かける。
ところが今年は、サシバの姿が一向に見えない。今年は1度も目にしなかった。昨年の12月、明けて1月にはとても寒い日があった。「何だ、沖縄は寒いじゃねーか、もっと南へ行かなくちゃ。」とサシバたちは思って、沖縄には立ち寄らず、通り越していったのかもしれない。2月の異常な暖かさを、サシバたちは予想できなかったようだ。
前回の冬、一昨年の12月頃に初めて知った鳥がいる。それまで食えない鳥には興味が無く、よほど身近なメジロ、スズメ、ハト、ヒヨドリなどの他、名前を認識できる鳥はほとんどいなかったのだが、HPを始めてからは、私もいろいろと覚えた。
その時の鳥はシロハラ。シロハラは全くの冬鳥である。冬になるとやってきて、春になると去っていく。文献によると、沖縄へいるのは11月から3月にかけてとのこと。
で、この冬もシロハラはきちんとやってきた。しかも今年は家の近辺、職場、散歩道、末吉公園などでとても多く見かけた。いつもより数が多い、と感じ たのはしかし、実際に数が多いのでは無く、私自身がそれに気付くことが多くなったからかもしれない。以前に比べて、私の鳥(に限らず植物、動物全般)に対する関心が強くなっていて、まあ、はっきり言って、自然の動きに敏感なオジサンになってしまったからかもしれない。
私の生活している周りには多くの鳥がいる。以上挙げた他にも、シロガシラ、イソヒヨドリ、キジバトなどは普通にいつでもどこでも見かける。まれにだが、カラス、ズアカアオバトも見かける。これらは留鳥。ツバメも文献には渡り鳥で、沖縄には春と秋に多く見られるとあるが、冬も多い。私の感覚では年中たくさんいる。
以上、自然の動きに敏感なオジサンになってしまった、かもしれない私が、一人で検討した結果、沖縄の冬鳥というと、その代表はシロハラということになった。
記:ガジ丸 2009.2.25 →沖縄の生活目次
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行