衆院文部科学委員会の質疑を新聞で読んだ。
特に、希望の党の質問に注目したが目新しい質問はなかった。結果的には解散前の民進党時代の資料の蒸し返し・遣い回し・印象駆使に終始し、産経新聞からは民進党時代の"芸風の継承"とまで酷評されるものであったらしい。こんな野党に質問時間の8割を与える必要があるのだろうか。それはさておき、ここで不満に思うのは質問の根拠を風聞や新聞記事に置いており独自調査による質問がないことである。国費(税金)で国会議員一人当たり2名の公設秘書と1名の政策秘書が認められているため、その総力を挙げれば相当の調査ができると思うのだが独自取材に基づ事実は何一つ提示できない。独自に入手した偽メールや怪文書で質問した挙句に大きな傷を負った過去の事例を教訓としているために独自調査に及び腰となっているのかもしれないが、まさに"羹に懲りて膾を吹く"の好例で議員の特権を放棄していることにならないだろうか。更には、各野党の質問が重複して答弁者も同じ答弁を繰り返す茶番、追及するシナリオを準備して各質問者に質問事項を振り分ける程度の野党共闘はできないものだろうか。
かって、爆弾男との異名を得た楢崎弥之助という社会党議員がいた。独自の調査と情報源から得た資料を基に、慣例として提出する質問趣意書に記載のない質問をして答弁者を痛撃する場面が世の喝采を浴びたものである。楢崎氏も、策に溺れて不遇な末路を迎えたと記憶しているが独自な調査で光彩を放つ野党議員の登場を待つものである。