中朝首脳会談の結果、休眠状態であった中朝友好協力相互援助条約(中朝安保)の再機能化が急浮上している。
昨年、同条約に規定されていた相互の武力援助の条項を撤廃すべきとの中国のブラフに、金正恩が膝を屈して中国に朝貢した図式と思えるが、このことにより、アメリカの北朝鮮への武力行使は困難さを増して、北朝鮮に核兵器を放棄させる目論見は完全に断たれたものと思われる。中国は朝貢の見返りに核兵器の小型化(戦術核)技術を与えることは確実で、もし戦術核によって北朝鮮が韓国を恫喝する事態にでも発展すれば朝鮮半島の混迷は更に増すとともに武力衝突の危険性は増したものと思う。クリントン・オバマという民主党政権が目指した関与政策に依る中国経済の開放と北朝鮮のソフトランディングの目論見は、中国経済の肥大化と北の核武装、更には中朝の軍事連携という最悪の結果を生んでしまった感がある。トランプ政権の鉄鋼関税に依る対中経済制裁と台湾旅行法の発動による中国牽制は1年ほど遅きに失した感があると思う。
朝鮮が中国に朝貢して自国の保全を図り、中国は尊大に相手を恫喝する今回の状況は、中朝の相手が日本からアメリカに変わっただけで日清戦争前夜の状況と驚くほど似ているのではないだろうか。無法者に対しても対話と信義で解決を図るべきと主張するとともに明治維新以降の日本の歴史は総て悪とする自虐史観の諸氏に問いたいところである。「日本はどうすれば良いのだろうか」と
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