神戸市の精神障害者のグループが、自らの体験を語る活動を昨春始め、県内の大学などから依頼が舞い込み、注目を集めている。幻覚などの症状だけでなく、日々の暮らしの悩みも詳しく話す。目指すのは「精神障害への理解が広がり、バリアーのない社会をともに作ること」だ。(中島摩子)
体験を語っているのは、神戸市中央区の特定非営利活動法人(NPO法人)「中央むつみ会」が、精神障害者向けに運営する就労継続支援事業所で働く八人。「『障がいがあって生きる』体験談を語る事業」として、昨年三月にスタートさせた。
一回約九十分。最初にソーシャルワーカーが障害の概要などを説明したあと、メンバーがマイクを握る。看護や福祉関係の大学や専門学校のほか、播磨や丹波地方のシルバー人材センター、高齢者大学などから依頼があり、これまでに九回実施した。今後は小学校にも出掛ける予定という。
代表を務めるのは、統合失調症の女性(54)。二十七歳で発病し、幻聴に悩まされたことや、入退院を繰り返したあと、家族や勤務先などの支えで自立生活を送っていることなどを話している。
障害を公に話すことは初めてだったため、最初は緊張のあまり震えた。しかし、聞いた人から「精神障害者に対する見方が変わりました」「誰でも起こりうる障害だと分かりました」などの感想が届き、役に立てた手応えを感じているという。
厚生労働省によると、精神障害者は全国に約三百二万人。女性は「障害者もみんなと同じ社会で生きている。周囲の支援があれば、もっと生きやすくなる。その一歩として事業を続けたい」と話す。
体験事業の受け付けは中央むつみ会TEL078・262・7511
体験を語っているのは、神戸市中央区の特定非営利活動法人(NPO法人)「中央むつみ会」が、精神障害者向けに運営する就労継続支援事業所で働く八人。「『障がいがあって生きる』体験談を語る事業」として、昨年三月にスタートさせた。
一回約九十分。最初にソーシャルワーカーが障害の概要などを説明したあと、メンバーがマイクを握る。看護や福祉関係の大学や専門学校のほか、播磨や丹波地方のシルバー人材センター、高齢者大学などから依頼があり、これまでに九回実施した。今後は小学校にも出掛ける予定という。
代表を務めるのは、統合失調症の女性(54)。二十七歳で発病し、幻聴に悩まされたことや、入退院を繰り返したあと、家族や勤務先などの支えで自立生活を送っていることなどを話している。
障害を公に話すことは初めてだったため、最初は緊張のあまり震えた。しかし、聞いた人から「精神障害者に対する見方が変わりました」「誰でも起こりうる障害だと分かりました」などの感想が届き、役に立てた手応えを感じているという。
厚生労働省によると、精神障害者は全国に約三百二万人。女性は「障害者もみんなと同じ社会で生きている。周囲の支援があれば、もっと生きやすくなる。その一歩として事業を続けたい」と話す。
体験事業の受け付けは中央むつみ会TEL078・262・7511