ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

子供と暮らしたい-障害児家庭への支援(上)

2009年01月29日 10時09分37秒 | 障害者の自立
■「日中預かり」で在宅維持

 医療の進歩で、助けられなかった赤ちゃんも救えるようになり、障害児の数も増えています。医療ケアの必要な重度の心身障害児向けのサービスは少なく、入退院を繰り返したり、施設に頼る子供も多いようです。横浜市では、ある小児科クリニックが行うデイサービスを軸に、障害児家庭の支援に取り組んでいます。全国でもめずらしいこの事業を通し、障害児家庭の在宅支援を考えます。(北村理)

 横浜市に住む大木徳男さん(47)=仮名=の長男、達夫君(11)=同=は先天性の重度の心身障害児。酸素吸入が必要で、食事は腸に直接、栄養剤を送り込む。

 体調のよいときでも、昼夜を問わず2~3時間に1回、体調が悪ければ、深夜でも1時間おきにオムツを替える。体位変換、酸素吸入やたんの吸引など、24時間のケアが欠かせない。

 大木夫妻は2人とも教員だったが、「夜間に休めず、夫婦共倒れになるおそれがあった」ため、「疲労で、満足した教員生活を送れなくなった」と感じた大木さんが、事情を理解してくれる職場に転職した。

 今、大木夫妻の介護生活を主に支えるのが、同市金沢区にある「能見台こどもクリニック」に併設された日中一時支援施設「輝きの杜」だ。

 「輝きの杜」はクリニック2階にあり、広いバルコニーから明るい日差しが差し込む。子供たちはベッドやフロアで横になり、午前9時から午後5時まで、医療ケアや入浴はじめ、食事介助や健康状態のチェックを受ける。

 達夫君は週4日、出勤する大木さんに連れられ、ここに通う。うち2日は、さらにここから養護学校に通い、放課後は再び、「輝きの杜」に戻って家族の迎えを待つ。学校への送迎は施設側がしてくれる。

 クリニックが休診の木曜日は施設も休み。達夫君は家で訪問看護ステーションから看護師の派遣を受けて過ごす。

 ケアにあたるのは、重度の障害児の専門家である小林拓也院長と、2人の看護師、4人の介護職員の計6人。利用登録をしている障害児は現在、約70人で、日に最大19人をケアする。

 大木さん夫妻は仕事をやりくりしながら、達夫君をケアする。「共働きをやめ、たとえば私が介護に専念すれば、夜も眠れないから早晩、倒れる。私が倒れたとたん、妻も結局、働けなくなり、達夫を施設に預けっぱなしにせざるを得なくなるでしょう。それでは、家族は破綻(はたん)です」という。そのうえで「達夫を家で抱え込めば、達夫は他人の世話に慣れることができない。施設や訪問看護で他人の世話になることは、子供の将来を考えたとき、不可欠だと思っています」。

                   ◇

 ■行き場ない重症児

 大木さんが日中利用する「輝きの杜」は、障害者自立支援法による「日中一時支援施設」だ。

 日中一時支援事業は、福祉施設が医療ニーズの比較的低い知的障害者を対象にするケースがほとんど。このため、重度の心身障害児は行き場所がないのが現状だ。

 診療所が取り組むのは全国的にもめずらしい。小林医師は平成11年のクリニック開業当時から、親の要望を受け、ほぼボランティアで障害児を預かり始めた。「日中一時支援事業」ができたのは、後になってからだ。

 この事業には補助金がつくが、厚生労働省は「事業を必要とする自治体が地域の実情に応じて、それぞれの裁量で実施してほしい」。運営基準はもとより、事業の有無も地域によってまちまちだ。

 横浜市では、利用は「4時間」「8時間」「8時間以上」の3区分。利用者負担は基本単価の1割で、1日あたり約200円~約600円。さらに横浜市から施設に、日に1人5000円から1万5000円が加算分として支払われる。

 小林医師は「達夫君のように、医療依存度の高い子供を抱えるご家族の負担は大きく、頻回の利用が必要だ。しかし、国や自治体の補助は、医療ケアが必要な重度の心身障害児を想定したものではない。医療ケアを行う人件費分が、施設側の持ち出しになっている」と指摘する。

 こうした状況について、横浜市障害児福祉保健課は「市内では過去7年間で、重症心身障害児・者の人数が35%増加している。8割が在宅だが、障害者をみられる診療所が足りず、患者が集中する診療所に負担が生じている」と分析する。同課は「自治体としても今後、障害児・者を診られる人材を育成し、家族の負担も、診療所の負担も軽減することが必要と考えている」としている。

超重症心身障害児:介護へ県が補助金--来年度新設 /埼玉

2009年01月29日 00時48分54秒 | 障害者の自立
 超重症心身障害児を介護する保護者の負担軽減を目的に、県は来年度、短期入所を医療機関で受け入れてもらうための補助金を新設すると発表した。2月定例会に予算案を提出する。上田清司知事が定例会見で明らかにした。障害者福祉課は「全国的にも珍しい取り組み」としている。

 同課によると、知的障害と身体障害を併せ持ち、人工呼吸器が欠かせないなどの自宅で過ごす超重症心身障害児は県内に125人いると試算される。24時間介護が欠かせないが、現状では病気が悪化するなど特別の事情がない限り、短期入所を受け入れる病院はなく、保護者らから県に要望が寄せられていた。

 県は障害者自立支援法で定められた1泊当たり2万4000円の報酬基準単価に2万円前後を補助し、医療費単価に近づけることで、人工呼吸機器などの高度な医療設備や小児科を備える医療機関での受け入れを促進させる。

県が障害者駐車場に「許可証」 健常者のマナー向上へ切り札

2009年01月29日 00時46分25秒 | 障害者の自立
 障害者専用駐車場の不正利用は許しません-。静岡県は2009年度、車いす利用者らに障害者専用駐車場の駐車許可証を発行する「パーキングパーミット」と呼ばれる制度を導入する方針を固めた。建物の入り口近くにあることから、「便利なのでつい…」と健常者が車を止めるケースもあった障害者専用駐車場だが、制度が定着すればマナーアップが進むことになりそうだ。

 県地域福祉室によると、障害者用の駐車場は、バリアフリー法で床面積2000平方メートル以上の建物に設置が義務付けられている。車いす利用者でも乗り降りしやすいように、建物の入り口近くに幅3・5メートル以上で設けられ、車いすの絵が地面に表示されている。

 しかし、同室には駐車場の利用者から「体が不自由でない人が止めている」とマナー違反を指摘する声が、1年間に数件は寄せられているのが現状。また、障害者からも、障害の程度によっては駐車場の係員に健常者と勘違いされ「『そこは止めては駄目』と注意された」と苦情が寄せられることもあったという。

 「実際には、県に届いた声の何倍もの不正利用があると推定される」と同室の担当者は話す。

 このため、専用駐車場に止められる車と誰からも分かるように、許可証を車内に掲示すれば、「本当に障害者が止めているの?」という懸念もなくなると、制度の導入を決めた。

 県は許可証の発行経費などとして、09年度当初予算案に200万円を計上する方針。一部地域で試行し、効果を確認して拡大していくことが考えられている。身障者の申請に基づいて発行し、車内のルームミラーにつるしたり、ダッシュボード上に置いたりしてもらうことを想定。スーパーや病院、ホテル、銀行などにも協力を呼び掛ける。

 同室は「車いす利用者の意見を聞き、長期治療を要するけが人や妊婦、高齢者らを対象に含めるか、許可証に期限を設けるかを検討したい」と話している。

 県によると、パーキングパーミット制度は佐賀県や福井県、茨城県神栖市など7県1市が既に導入している。県公安委員会は、障害者に駐車禁止除外指定車標章を発行しているが、使用できるのは公道に限られる。

傷害:知的障害施設の職員、入所者に 不起訴は不当、検察審が議決 /徳島

2009年01月29日 00時44分04秒 | 障害者の自立
 美波町にある知的障害者施設の男性職員が06年、入所者の男性に全治1カ月の重傷を負わせたとして書類送検された事件について、徳島検察審査会は27日までに、徳島地検の不起訴処分を不当と議決した。

 同町赤松の「知的障害者地域生活自立支援センターばんそうS&S」の20代の男性職員は06年3月、入所者の男性(当時30歳)に対し、後ろから両腕を回して下腹部を強く押さえるなどして全治1カ月の重傷を負わせたとして、傷害の疑いで書類送検された。地検は「嫌疑不十分」を理由に同年8月に不起訴処分としていた。

 同審査会は、近年発生している虐待事件との関連についても施設を監査した県の担当者や入所者の家族らから事情聴取すべき▽男性に付きっ切りで対応をしなければならない状態だったことが、男性職員の動機になっていることも考えられる▽目撃証言などから、自傷や第三者による傷害は考えにくい--といった理由から、不起訴処分を不当と議決し検察に再捜査を求めた。

 織田武士・徳島地検次席検事は「議決の内容を検討、慎重に捜査を進め、対処したい」としている

障害者自立支援法訴訟:勝利めざす会発足 福智・平島さん激励 /福岡

2009年01月29日 00時41分30秒 | 障害者の自立
 障害者自立支援法(06年10月全面施行)で定める福祉サービス費の原則1割負担を違憲として、九州で唯一、国などを相手取り福岡地裁に提訴した福智町の平島龍磨さん(40)を応援する「障害者自立支援法訴訟の勝利をめざす福岡の会」がこのほど、発足した。平島さんは30日、第1回口頭弁論に臨む。

 平島さんは、四肢の機能や平衡感覚が衰える難病の「オリーブ橋小脳萎縮(いしゅく)症」。通っている田川市の授産施で月約9000円の工賃を受け取り、同法で定める施設利用料約8100円を負担している。

 春日市原町3のクローバープラザで開かれた「勝利をめざす会」発足式には、障害者や弁護士ら支援者が集まり、平島さんを激励した。

 自立支援法違憲訴訟は、平島さんら全国29人の障害者が昨年10月、計8地裁で一斉に提訴した。昨秋発足した「勝利をめざす会」の全国組織は、経済評論家の内橋克人さんや精神科医の香山リカさんが呼びかけ人になっている