東日本大震災で大きな被害を受けた仙台市太白区の避難所に向け、16日から派遣されていた福岡市の保健師2人を含む市職員4人が21日、空路福岡市に戻った。現地では18-20日の3日間、保健師は避難所で健康相談に応じ、事務職員2人は車の運転や関係機関との連絡調整に当たった。4人は長引く避難所生活で被災者には心身の疲労が蓄積しており、ケアが急務と報告した。
福岡空港で記者団の取材に応じた4人によると、太白区は建物の倒壊はなかったものの、内部は家具などが散乱し、避難所に身を寄せる人は多かったという。避難所では食料は確保されつつあったが、ガスや水道が途絶えたまま。風呂にも入れない状態だった。
1日2-3カ所の避難所で約10人ずつ健康相談に応じた。不衛生な中で皮膚かぶれを起こした赤ちゃんや不眠症を訴える人、血圧が上がっているお年寄りがいたという。
6年前の福岡沖地震でも被災者支援に当たった市地域保健課の保健師、松本久美子さん(49)は「水が出ずに衛生面が悪化し、(お年寄りや乳児など弱者をはじめ)ストレスの原因になっている」と指摘。早良区役所地域保健福祉課の保健師、竜口千鶴さん(57)は「ライフラインの復旧に手間取るほど、心身共に疲労が大きくなっている。自分で訴えることのできない障害者もいて、どうケアするかといった課題は多い」と話した。
4人は16日、寝袋や食料、医療器具を詰め込んだ公用車で福岡を出発。車は交代で福岡市から派遣されるチームのために現地に置いてきた。
=2011/03/22付 西日本新聞朝刊=
福岡空港で記者団の取材に応じた4人によると、太白区は建物の倒壊はなかったものの、内部は家具などが散乱し、避難所に身を寄せる人は多かったという。避難所では食料は確保されつつあったが、ガスや水道が途絶えたまま。風呂にも入れない状態だった。
1日2-3カ所の避難所で約10人ずつ健康相談に応じた。不衛生な中で皮膚かぶれを起こした赤ちゃんや不眠症を訴える人、血圧が上がっているお年寄りがいたという。
6年前の福岡沖地震でも被災者支援に当たった市地域保健課の保健師、松本久美子さん(49)は「水が出ずに衛生面が悪化し、(お年寄りや乳児など弱者をはじめ)ストレスの原因になっている」と指摘。早良区役所地域保健福祉課の保健師、竜口千鶴さん(57)は「ライフラインの復旧に手間取るほど、心身共に疲労が大きくなっている。自分で訴えることのできない障害者もいて、どうケアするかといった課題は多い」と話した。
4人は16日、寝袋や食料、医療器具を詰め込んだ公用車で福岡を出発。車は交代で福岡市から派遣されるチームのために現地に置いてきた。
=2011/03/22付 西日本新聞朝刊=