ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

視覚障害者に理解を、訓練センターで「冬休み盲導犬体験デイ」/横浜

2011年12月27日 01時11分44秒 | 障害者の自立
 視覚に障害のある人や盲導犬について知る企画「冬休み盲導犬体験デイ」が25日、横浜市港北区の日本盲導犬協会神奈川訓練センターで行われた。

 盲導犬ユーザーの寺沢正子さん、碇谷純子さんが講師役となり、白杖を使うのと盲導犬と歩くことの違いを「白杖では物にぶつかる不安がある。盲導犬は障害物をよけてくれるので、心にゆとりができ季節の花の香りも感じられる」(碇谷さん)と説明した。

 参加者たちはアイマスクをし、盲導犬に先導されるままに歩行に挑戦。障害物に見立てたコーンにぶつからずに歩けると「すごい」と感嘆の声が上がった。

 体験デイは26日と1月5、6日も開かれる。


アイマスクをして、盲導犬に先導され歩く参加者=横浜市港北区の神奈川訓練センター

カナロコ(神奈川新聞) 2011年12月26日

スポーツジャーナリスト・増田明美 障害者に優しい国の形

2011年12月27日 01時06分56秒 | 障害者の自立
 大阪では、自分たちが暮らす街の在り方を変えようとする民意が大きな動きを起こしている。国の動きを待つだけではなく、国を動かそうとする気概には声援を送りたい。そして東京都も頑張っている。巨大な行政組織を平成22年7月に改革したことをご存じだろうか。

 都は生活文化スポーツ局や福祉保健局、総務局とバラバラになっていたスポーツ関係の所管部署を一本化し、「スポーツ振興局」を設置した。スポーツ庁設置の是非をめぐり議論を続ける国に先駆けての改革だ。例えば、障害者スポーツは「リハビリの一環」として福祉行政が担当し、成果を挙げてきた。

 近年はパラリンピックなどの選手の活躍もあって障害者スポーツの頂点は高まり、裾野も広がっている。同時に、「競技力を向上させる」「日常の楽しみ」というニーズも高まっている。一般のスポーツと障害者のスポーツで行政がバラバラに対応していては非効率だ。文部科学省が管轄するナショナルトレーニングセンターや国立スポーツ科学センターをこれまでパラリンピックの選手が気軽に利用することはできなかったが、徐々に改善されている。

 そうした動きの中で、都は「スポーツ都市東京」を目指し、スポーツ振興基本計画「障害者スポーツ編」を策定するための審議会をスタートさせた。その委員として私にも声がかかったのは、日頃から自閉症や知的障害を持つ子供たちと触れ合っている経験からだと思う。20年ほど前、「子供たちに走る喜びを味わわせてくれませんか」と社会福祉法人の代表、姥山寛代(うばやま・ひろよ)さんから話があり、週に一度、ジョギングを指導した縁で毎年、皇居と八丈島で「夢伝大会」を開催している。

 駅伝は襷(たすき)をつなぐ競走だが、「夢伝」は一人一人が夢を育み、伝え合いながら、約5キロを自分のペースで進む。会社や作業所で黙々と働く障害者が年に一度の大会を楽しみにトレーニングしている。地元の小学生も参加し、車椅子を押したり、手をつないで歩いたりしている。

 初めて参加した人は障害者にどう接したらいいか戸惑いもうかがえるが、2年目は自然な触れ合いを楽しんでいる。人の優しさが引き出される風景なのだ。健常者と障害者の触れ合いの場を増やすことがノーマライゼーション(健常者と障害者が分け隔てなく生活できる社会の創出推進)につながると感じる。

 しかし、審議会では、現場の声に愕然(がくぜん)とした。昨年、故郷の千葉県で国体・障害者スポーツ大会が開催された。大成功だと喜んでいたが、選手たちの声は厳しいものだった。

 会場はバリアフリーが整備され、ボランティアも多く、競技に集中できる環境だったが、会場を離れると、宿泊は普通のビジネスホテルで、一人では風呂もトイレも利用できない。すっかり疲れてしまい、競技どころではなかったという人もいる。それは山口県で行われた今年の大会も同じだったという。

 ある出席者が言った。「障害者に優しい街づくりは将来の高齢化社会に対応する街づくりにつながります」。東京都が国に先駆けて取り組む障害者スポーツの振興策。
これもまた、国の“形”を変えるような動きになるかもしれない。(ますだ あけみ)

MSN産経ニュース 2011.12.26 03:13