東広島市鏡山の広島大教育学部で、全盲のベトナム人留学生、ファン・バン・ソンさん(36)が今春から研究生として学んでいる。かつて日本の特別支援学校で3年間学び、ベトナムの視覚障害者教育の不足を痛感。「優れた制度、施策を持ち帰り、母国の教育を充実させたい」。大学院への進学も目指している。
同大では多様な特別支援教育の授業を聴講し、点字の専門書も読み解く。指導教官の牟田口辰己准教授は「懸命で他の学生も刺激を受ける」と期待する。
寮で暮らし、留学生仲間や広島ベトナム平和友好協会の支援も受けている。障害のある学生を支援する同大アクセシビリティセンターによると、同大で全盲の留学生は初めて。
ハノイ出身。幼時から視覚障害があり、中学生の時に失明した。専門学校でマッサージなどを学び、地元で治療院を開いていた。
2007年、東京の社会福祉法人の支援で来日。留学した筑波大付属視覚特別支援学校では驚きの連続だったという。障害者に対する指導技術が確立しており、自立に向けた職業訓練もあった。帰国後、日本の教育法を学びたいと特別支援教育の研究が充実している広島大留学を決めた。
ベトナムには視覚障害者のための特別支援学校は数校で、設備も不十分という。「法制度なども学び、母国に理想の学校をつくる」と夢を描いている。
【写真説明】牟田口准教授(左)の指導で点字で書かれた専門書を読むソンさん
中国新聞- '13/5/6
同大では多様な特別支援教育の授業を聴講し、点字の専門書も読み解く。指導教官の牟田口辰己准教授は「懸命で他の学生も刺激を受ける」と期待する。
寮で暮らし、留学生仲間や広島ベトナム平和友好協会の支援も受けている。障害のある学生を支援する同大アクセシビリティセンターによると、同大で全盲の留学生は初めて。
ハノイ出身。幼時から視覚障害があり、中学生の時に失明した。専門学校でマッサージなどを学び、地元で治療院を開いていた。
2007年、東京の社会福祉法人の支援で来日。留学した筑波大付属視覚特別支援学校では驚きの連続だったという。障害者に対する指導技術が確立しており、自立に向けた職業訓練もあった。帰国後、日本の教育法を学びたいと特別支援教育の研究が充実している広島大留学を決めた。
ベトナムには視覚障害者のための特別支援学校は数校で、設備も不十分という。「法制度なども学び、母国に理想の学校をつくる」と夢を描いている。
【写真説明】牟田口准教授(左)の指導で点字で書かれた専門書を読むソンさん
中国新聞- '13/5/6