ゴエモンのつぶやき

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全盲留学生、障害者教育学ぶ

2013年05月07日 01時46分32秒 | 障害者の自立
 東広島市鏡山の広島大教育学部で、全盲のベトナム人留学生、ファン・バン・ソンさん(36)が今春から研究生として学んでいる。かつて日本の特別支援学校で3年間学び、ベトナムの視覚障害者教育の不足を痛感。「優れた制度、施策を持ち帰り、母国の教育を充実させたい」。大学院への進学も目指している。

 同大では多様な特別支援教育の授業を聴講し、点字の専門書も読み解く。指導教官の牟田口辰己准教授は「懸命で他の学生も刺激を受ける」と期待する。

 寮で暮らし、留学生仲間や広島ベトナム平和友好協会の支援も受けている。障害のある学生を支援する同大アクセシビリティセンターによると、同大で全盲の留学生は初めて。

 ハノイ出身。幼時から視覚障害があり、中学生の時に失明した。専門学校でマッサージなどを学び、地元で治療院を開いていた。

 2007年、東京の社会福祉法人の支援で来日。留学した筑波大付属視覚特別支援学校では驚きの連続だったという。障害者に対する指導技術が確立しており、自立に向けた職業訓練もあった。帰国後、日本の教育法を学びたいと特別支援教育の研究が充実している広島大留学を決めた。

 ベトナムには視覚障害者のための特別支援学校は数校で、設備も不十分という。「法制度なども学び、母国に理想の学校をつくる」と夢を描いている。


【写真説明】牟田口准教授(左)の指導で点字で書かれた専門書を読むソンさん

中国新聞- '13/5/6

「花咲きまつり」盛況 知的障害者施設「日の出太陽の家」

2013年05月07日 01時41分13秒 | 障害者の自立

 「やさしいことをすると花が咲く」を合言葉に、日の出町の知的障害者支援施設「日の出太陽の家」で二十二回目となる「花咲きまつり」が四日、開かれた。かつて施設は住民の反対運動を経験したが、関係者はいま障害者への理解と支援の輪が広がっていることを実感している。 (阿部博行)


 まつりには、ボランティアや一般市民ら約八百人(主催者発表)が参加した。


 まつりは、障害者への理解促進と社会貢献を目的に二十年以上前に始まり、ボランティアの支援で回を重ねてきた。今年も地元自治会と亜細亜大学野球部、お茶や琴、乗馬などの愛好団体と有志らがスタッフとして裏方を務め、五十人は前日から泊まり込みで準備した。


 会場にはさまざまな店が並び、野だてや炭焼き体験、忍者体験コーナーなども登場。あきる野市から家族で遊びに来た小学一年の渋沢巧大君(6つ)は黒装束で、手裏剣投げに挑戦。「初めてだけど、おもしろかった」と笑顔で声を弾ませた。


 まつりの名前は、絵本「花さき山」(斎藤隆介作)に由来する。五年前に他界した施設創設者の中島正清さんが、絵本の中の「やさしいことをすると花が咲く 命をかけてすれば山が生まれる」との一節に感銘を受け、裏山を含む敷地全体を「花咲き山」と命名。まつりの名前にも「たくさんの人が訪れて、ふもとの村で花を咲かせてほしい」との願いを込めた。


 中島さんは五十歳のとき、福祉の道を志して会社経営から身を引き、この地で売りに出ていた「武家屋敷」と裏山を購入。施設を建設して一九八七年に開園した。現在、三十人の知的障害者が施設で生活し、武家屋敷をボランティアの研修所として活用している。


 開園まで七年ごしで地元の反対運動に遭った。このとき各地から多くの障害者ボランティアが集まり、「障害者のことを理解して」と住民を説得して回った。のちにオウム真理教事件で犠牲となった坂本堤弁護士と妻の都子さんもボランティアとして参加した。


 花咲まつりは例年、地元自治会から、おはやしの山車なども繰り出し、祭り気分を盛り上げている。施設長の板垣修さんは「まつりは出会いの場であり、みんながさりげなく手を貸し合っている」と感慨深げに話した。


各種の出店や山車が並び、来場者でにぎわう会場=日の出町で

東京新聞- 2013年5月6日