合言葉「心のバリアフリー」
障害のある人とない人が街頭で一緒に演奏や歌を楽しむ「とっておきの音楽祭SAGA2015」(佐賀新聞社など後援)が10日、佐賀市の656広場で開かれた。障害者らでつくるバンドが息の合った演奏を披露。「心のバリアフリー」を合言葉に、リズムに合わせて手拍子を打つ観客と一体となったステージを展開した。
佐賀では初開催となる音楽祭には10団体が出演。三養基郡基山町や福岡県小郡市でNPO法人が運営する福祉作業所を利用している人らで構成するバンド「vivimos(ヴィヴィモス)」は、オリジナル曲「命の大切さ」やスピッツの「空も飛べるはず」、坂本九さんの「上を向いて歩こう」など5曲を披露。
視覚障害のあるメンバーがギターを弾きながら、会場に向かって「一緒に歌ってくれるかな!」と盛り上げる場面もあった。
同法人の中西一貴副理事長は「多くの人たちの笑顔に触れながら演奏することができた。こうした経験はメンバーにとって心のケアや生きていく自信につながる」と話した。
会場では、県内外の福祉作業所による製品販売も行われた。実行委員会の原田沙織会長は「開演前から幅広い年齢の方々に来てもらえて本当にうれしかった。お客さんの中には障害者と関わったことのない人もいたと思うが、音楽を通して多くの人がつながることができた」と感慨深げだった。
出演者と観客が一体となって盛り上がった
2015年10月11日 佐賀新聞