県は本年度、地域で活躍する障害者や支援者らを紹介する「ニュースレター」の作成を始めた。県職員が直接取材し、生き生きとした表情を描いている。福祉サービスに取り組む県内の事業所や法人にメールで配信している他、県のホームページにも掲載している。
「現場の声、政策に生かす」
取材、編集を担っているのは県障害福祉課参事の二日市聖子さん(52)。県職員は市町村職員と比べて、当事者や家族らの声を直接聞く機会が少ないという。現場の意見を肌で感じ、県の福祉政策に生かそうと取り組み始めた。
8月から毎月1回のペースで、これまでに計4回発行した。各号とも印刷すればA4サイズ、2枚分の内容で、スポーツや仕事に励む障害者、新しくオープンした事業所などを写真を交えて紹介。障害者福祉に関する行事やイベント予告も載せている。
「いろんな分野で頑張る人たちを多くの人に知ってほしい。障害がある人は特別ではなく、地域を構成する身近な存在だと感じてもらえればうれしい」と二日市さん。
現場に足を運ぶことで「人脈は広がっている」と手応えを感じつつ、「一見すると整っている政策も、時代の変化とともに不十分な点が生じている。可能な限り発行を続けて、現場の声を反映した政策を講じたい」と話している。
※この記事は、12月10日大分合同新聞夕刊11ページに掲載されています。