県内企業が雇用する障害者(6月1日時点)は3559人、雇用率1・82%となり、過去最高だったことが、20日までに栃木労働局のまとめで分かった。雇用者数は11年連続で最高を更新。障害者雇用が進む一方、50人以上の企業に求められる雇用率2・0%の未達成企業は4割に上る。この中で7割近くが障害者を1人も雇用していない「0人雇用企業」で、雇用に向けて理解促進が課題として浮かんでいる。
法定雇用率を達成した県内企業は594社で、前年比4・0ポイント増の55・1%だった。全国平均は47・2%。未達成の県内企業は485社で、65・2%に上る316社が障害者を1人も雇用していなかった。
栃木、茨城両県でカー用品店「オートバックス」を経営する夢翔(宇都宮市宮の内2丁目)は、障害者雇用に踏み切った。ハローワークと相談して準備を進め、7月に身体、精神各障害の計2人を採用した。
2人の仕事として、ポップ広告作りとデータ入力を準備。広告作りには、精神疾患のある吉村香奈(よしむらかな)さん(29)が当たっている。
障害者の求職も伸びる中、トライアル雇用など障害者雇用に向けた取り組みは、労働局などが支援している。
12月21日 下野新聞