ゴエモンのつぶやき

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旭川荘いづみ寮、建て替え進む プライバシー確保、家庭的に

2015年12月28日 02時22分15秒 | 障害者の自立
 社会福祉法人・旭川荘(岡山市北区祇園)の知的障害者入所施設「いづみ寮」で、老朽化に伴う居住棟「ポプラ南棟」の建て替え工事が進んでいる。プライバシーを確保しながら数人で家庭的に暮らせるというユニット化を採用。来年4月の利用開始を目指す。

 いづみ寮は1973年に開設され、25~80歳の74人が居住棟5棟で生活する。ポプラ南棟と隣接のポプラ棟は寮開設時の建築のため老朽化。ことし9月から耐震化した鉄骨平屋(約590平方メートル)の新築を進めており、来年4月以降、ポプラ棟の建て替えも予定している。

 計画では、障害の程度に応じ、18の個室(各約11平方メートル)を9部屋ずつのユニットに分け、各ユニットの中心にリビングを兼ねた食堂を配置。ユニット間にはエントランスホール(約50平方メートル)を設け、多目的に使えるようにする。

 廊下の幅は施設の設置基準より約60センチ広い2・4メートルとし、利用者の高齢化に伴う将来的な介護支援も視野にゆったりとした造りとする。転倒によるけがを防ぐため弾力性のある床も取り入れる。

 檜尾博寮長は「重い障害がある人がより安心して生活できるよう、細やかな運営を心掛けたい」と話している。
 
建て替え工事が進むいづみ寮

空き校舎利用者求ム「地域活性化の拠点に」

2015年12月28日 02時15分59秒 | 障害者の自立

 宮城県川崎町は、廃校になった小学校校舎の有効活用に取り組む。地域活性化や雇用確保を狙い、企業や個人など町内外から利用希望者を公募。住民らと協議して絞り込み、有償で貸し出す。早ければ来春からの活用を目指す。
 いずれも2012年3月に閉校した川内小、本砂金小、支倉小、前川小青根分校の教室や校庭、体育館、プールが対象。1986~95年に建設され、校舎は青根分校の木造1階を除き鉄筋コンクリート2階、体育館は本砂金小の鉄骨を除き鉄筋コンクリート。事業所のほか、芸術制作のアトリエやギャラリー、農産品販売や農家レストランなどの利用を想定する。提案の中から地域に合った活用策を決める。
 現在、川内小の教室3室が社会福祉法人臥牛三敬会(角田市)の障害者通所施設として使われているほかは、住民がスポーツ行事で体育館を利用する程度だという。町地域振興課の担当者は「積極的に活用して雇用の場や地域活性化の拠点にしたい」と話す。
 町は28日に募集要項を発表。1月11日に事前に申し込んだ人を対象に現地見学会を開く。募集は2月に始め、3月中に応募者や地元住民と調整、協議を進める。改修工事が不要の場合、4月から利用できる。連絡先は町地域振興課0224(84)2111。

2015年12月27日    河北新報


街のバリアーなくしたい 高知大学の学生団体「コンパス」

2015年12月28日 02時09分04秒 | 障害者の自立

授業を機に誕生 移動、言語でサポート 

 2015年春に発足した「地域協働学部」だけでなく、高知大学では地域に根差した研究や授業が多彩に行われている。その中で、学部横断の「地域協働企画立案」「地域協働実習」といった授業をきっかけにした学生団体もこの夏生まれた。障害者や高齢者、幼い子や妊婦の目線でまちを見回すと、移動や買い物を阻む段差や不親切な設備は無数にあり、海外や県外からの観光客がまち歩きを楽しむには表示や言語に壁がある。そうしたもろもろの「障壁=バリアー」の視点からまちづくりを考えようと立ち上がった「コンパス」だ。生まれたばかりのプロジェクトを紹介する。 

 「どうやって上げるの? 踏み方が下手くそ?」 

 12月半ば、高知市の朝倉キャンパス。校舎入り口で車いすを押す学生が立ち往生していた。ほんの数センチの段差を越えられない。 

 傍らで見守るボランティアが「全体重をぐっと掛ける」とアドバイス。思い切って力を入れた途端、車いすが反り返るように持ち上がる。乗る側と押す側を交代しながら体験し、傾く車いすに「わー! 怖すぎる。泣きそう」と悲鳴を上げる場面もあった。 

 〈見たことがありますか? 車いすからキャンパスを〉をテーマに、コンパスが開いた体験イベントの一こまだ。副代表の鈴木舞香さん(20)=人文学部2年=は、体験者を学内のあちこちに案内しながら「意外と段差は多いでしょう? 自転車が乱雑に置かれていると、車いすは通れない。車いすの目線で見ると、自販機のボタンや料金の投入口はとても高い所にあるものが多い」と解説した。 

 車いすでは、図書館で本を借りるにも四苦八苦。学生らは体験後のワークショップで、気付いたことや思いを付箋に次々と記しながら報告し合った。 

 体験前には「安全に押せるか心配」だったのが、体験してみると「道がガタガタ、段差も多い」「車いすにとっての(越えられる)段差って低い」「歩ける人のためのバリアフリーだな」。また「校舎内の通路が狭い」「エレベーター内での方向転換に手間取った」など、具体的な項目が多数上がった。 

 さらに、それらの解消に向けては「ハード面は仕方ない所も多いので、ソフト面でカバーできたらいい」「多くの人に体験してもらって、出会った時にサポートできるようにする」と続いた。 

 学内にも存在するバリアーに気付いてほしいと、企画されたイベント。参加した学生は「共感する力。その人の視線になって考えることをもっとしたい」と感想を話した。 

 ワークショップの内容は今、学生会館ロビーに展示している。コンパス代表の岩瀬誠司さん(20)=人文学部2年=は、参加者以外に向けても「学内で車いすのイベントを見掛けるだけで、学生の意識が変わると思う」と期待を込める。 

 コンパス発足の“息吹”は、岩瀬さんと鈴木さんが1年の後期で受講した「地域協働企画立案」という授業の中から生まれた。 

 指導教官は今城逸雄・特任講師。受講者は時期に応じて、中山間地域でキャンドルナイトの運営を手伝ったり、イベントで着ぐるみを使った啓発の寸劇を自作自演したり。地域活動の前後には、キャンパスで事前学習と振り返りを行う。 

 岩瀬さんは高岡郡佐川町のまち歩きが印象に残ったといい「町の魅力を探れと突然、田んぼの横の国道沿いで車から降ろされて、アポなし訪問のような形で歩き回りました」。 

 鈴木さんは棚田の稲刈りをしながら「農家の人とじっくり話せた。地元が好きという思いにも触れて、地域を知りたい、知ろうという気持ちになりました」と話す。 

 2年になった2015年度の前期、2人は1年時の学びを深めるという触れ込みの「地域協働実習」を受講した。出されたお題はシンプルに、「4~9月にまちへ15回出掛けて、その都度リポートを書く」というもの。 

 今城特任講師は一連のカリキュラムについて「人との関係をつくって、何か企画して実現しようという趣旨です」と説明する。 

 まちへと繰り出し、商店街が企画した母の日のイベントなどに参画しながら、2人はコンパスの発足へと具体的に連なる取り組みに出会う。高知市の中心街でタウンモビリティなどの活動を展開するNPO法人「福祉住環境ネットワークこうち(ふくねこ)」だ。 

 視覚や聴覚、肢体に障害がある人の外出や買い物を支援したり、脳卒中や脳性まひの人たちの集いの場となったり、さまざまな人の日常を支えている。 

 そこでのボランティアを体験した2人。岩瀬さんはもともと、何か団体を立ち上げたいと思っていたところへ「バリアーの視点からまちづくりを考える」というテーマを見つけた。「これなら継続的に活動できる」「大学の外の団体と学生をつなぐ役割ができれば」と決意した。 


 コンパスとして最初に手掛けたのは、8月のよさこい祭りで配布するバリアフリーのマップ作りだ。 

 ふくねこメンバーにも協力してもらい、車いすの人と学生がペアになって、まずは高知市中心部のアーケード街で飲食店や土産物店を中心に調査。車いすでも入れるか▽授乳や休憩のスペースがあるか▽筆談でのやりとりに応じられるか―などを聞いて回った。 

 その結果から、これらに対応できる16店舗の場所を略図に落とし込み、営業内容とともに掲載。高知市の協力で300部印刷してひろめ市場などに置いてもらうとともに、祭り当日には自分たちでも配布した。 

 マップは広げるとA3判。ここでも「車いすの人がひざに広げてちょうどのサイズ」を意識したという。 

 10月になると、大型客船で訪れた外国人観光客のため、英語で案内のボランティアも行った。「言葉が通じない、道が分からないということもバリアー」と捉えての活動だ。 

 さらに11月終盤、高知大生が朝倉キャンパスから徒歩で室戸岬を目指す恒例行事「室戸貫歩」。車いすで挑戦した団体職員の池田孝広さん(44)の傍らにも、コンパスメンバーの姿があった。夜通しの行程を終えてゴールし、「やったらやれる」と語る池田さんの姿は報道もされ、多くの人に感動を与えた。 


 地域活動に興味を持っていたという友人も参加し、コンパスのメンバーは現在4人。タウンモビリティのボランティアを通じては、志を同じくする高知県立大学の学生らとも連絡を取り合っている。 

 コンパスという名詞は、方位磁針と、円を描く文具の、二つの意味を持つ。団体の名称にするに当たり、岩瀬さんと鈴木さんはこんな思いを込めた。 

 「一つは、街に来た人の道しるべになるコンパス。もう一つは人と人とのつながりの輪をつくるコンパス」 

 2人は「バリアーを解消することで、誰にも利用しやすいまちが実現できる。その視点から商店街の活性化を考えたい」と語る。 

 こうした活動に対し、ふくねこの笹岡和泉理事長は「若い人が積極的に動いてくれて頼もしい」と話す。 

 コンパスは「あなたのやりたいことが実現する団体」と銘打っている。何かにチャレンジしたい、誰かの役に立ちたい、活性化に興味がある―そんな仲間を募りつつ、一歩ずつ進んでいる。

2015年12月26日  高知新聞


シンポ「認知症と共に地域で暮らす」まず「負のイメージ」変える

2015年12月28日 02時00分42秒 | 障害者の自立

本人の強みを見いだす…ベルギーで在宅支援

 認知症になっても住み慣れた場所で暮らせる支援を考える講演会・シンポジウム「認知症と共に地域で暮らす」(認知症専門フォトン・ジャパンフレンド主催、読売新聞など後援)が7日、東京都内のよみうり大手町ホールで開かれた。ベルギーで在宅支援に取り組むNPO代表による講演の後、専門家ら3人が討論。家族が認知症本人と接する際の助言から、成熟した社会のあり方まで、テーマは広範に及んだ。

■講 演

 ベルギー西部、ブルージュ市から来日したNPO「フォトン」代表のバルト・デルトゥールさんは、認知症の人を地域ぐるみで支える活動について講演した。フォトンは、自治体の補助金や民間の寄付金で運営されており、人口約12万人の同市が進める「認知症に優しい街」運動の推進役でもある。この運動は、2012年、欧州内の優れた活動として表彰されている。

 「フォトン(foton)」は光の粒子を意味する。私たちは認知症の人やその家族に希望を与える光でありたい、と願って名付けた。

 認知症の人の家に専門カウンセラーを派遣し、在宅生活を支援するほか、見守りなどを担う市民ボランティアの育成にも組織的に取り組んでいる。有償と無償のボランティアがあり、有償の人たちの給料は補助金から支払われる。

 活動拠点「フォトンハウス」は誰でも気軽に立ち寄れ、図書室には認知症の本やDVDがそろっている。認知症に関する作品を書いた作家の講演、介護者らが体験を語り合う催しも定期的に開かれている。

 ハウス内には「やすらぎの一杯」と名づけたカフェもある。当初は認知症の人ばかりが集まっていたが、今では精神障害者やホームレス、地域の人なども自由に訪れるようになった。

 会話ができない認知症の人も歌は歌える。そこで、合唱団を結成し、家族と一緒に歌える場を用意した。

 支援をするうえで大切なことは、認知症に対するマイナスのイメージを変え、ポジティブ(肯定的)な見方をすることだ。認知症の人を弱い人間として見るのでなく、彼らの強みを見いだすことが重要なのだ。

(2015年12月27日 読売新聞)


第3回高校生ビジネスプラン・グランプリ 酒田光陵高ベスト100に入選

2015年12月28日 01時49分03秒 | 障害者の自立

 日本政策金融公庫が全国の高校生を対象に募集した「第3回高校生ビジネスプラン・グランプリ」で、県立酒田光陵高校商業科2年生有志7人によるプラン「酒田光陵高校の力で“共生のまち”酒田をつくる!」がベスト100に入選。表彰式が25日、同校で行われ、同公庫酒田支店の武士俣友生支店長が賞状を手渡し、「コンセプトが素晴らしい」とたたえた。

 活力ある日本づくりにつなげるため、高校生の起業教育推進を目的に同公庫が一昨年から実施しているコンテスト。3回目の今年は、全国各地の264校から、昨年より約600件多い2333件がエントリー。審査の結果、同校商業科有志によるプランは、最終選考に進出する10プランを含めたベスト100に選ばれた。本県からは今回、唯一のベスト100入りで、同支店管内(庄内地域)では2年連続の受賞。

 今回構築したプラン「―“共生のまち”酒田をつくる!」は、授産施設で製造される、菓子を中心とした商品に生徒たちが付加価値を付けるなど販売をサポートし、障害者の賃金アップを図るというもの。具体的には、工業科の生徒から市公認キャラクター「あののん」「もしぇのん」の焼き型を製作してもらい、施設で製造したクッキー、マドレーヌ、シフォンケーキといった菓子に押す。「ご当地」「地域限定」というプレミアム感を前面に出して販売することで、3年後に売上高1億4600万円、純利益1960万円を目指す。

 今年4月から放課後などを利用して練ってきたほか、締め切り前の同10月上旬には同支店の大友憲政融資課長らが同校を訪問して助言。それを受け、手直しをするなどして構築した。この間、同校工業科2年の青塚達也君(17)がCAD(コンピューター利用設計システム)を用い、約1カ月かけて真ちゅう製焼き型を製作。商業科有志代表を務める齋藤望美さん(17)は「計画を立てるのは簡単だったが、このプランが実現した場合の収支を出すところに苦労した。考えれば、考えるほど収拾がつかなくなった」と笑う。

 この日は、武士俣支店長、大友課長が同校を訪問。同校の阿部進校長、庄司豊教頭らが見守る中、武士俣支店長が齋藤さんに賞状を手渡し、「地域貢献、障害者の賃金アップというコンセプトがよくできている。科を横断してやるというのも評価の一つ。これを機にさらに勉学に励んで」と激励。齋藤さんは「誰かのためになるということにうれしさを感じる。実際に活動を展開し、地域活性化にひと役買いたい」と述べた。

 同校によると、今回のプランには今後、同校情報科も「パッケージデザイン」製作で参加する。キャラクター使用に関して市の承諾を受けた段階で、実際に商品展開する予定という。

武士俣支店長(手前)から賞状を受ける齋藤さん。左が焼き型を製造した青塚君 
武士俣支店長(手前)から賞状を受ける齋藤さん。左が焼き型を製造した青塚君

焼き型を押したシフォンケーキ。右ははんだごての先に付いた真ちゅう製焼き型 
焼き型を押したシフォンケーキ。右ははんだごての先に付いた真ちゅう製焼き型

荘内日報ニュース    12月27日(日)