2016年7月に相模原市の知的障害者支援施設で発生した殺傷事件を受けて、静岡県はこのほど、福祉施設の防犯対策マニュアルを作成した。「(不審者を)いかに入らせないようにするか」「いかに迅速に通報するか」の2点にポイントを絞り、(1)直ちに実施(2)速やかに実施(3)計画的に実施―の3段階に分けて対策を示した。県内の障害者や児童、高齢者に関係する福祉施設や市町などに計4千部を配布する。
マニュアルでは、現在ある設備などを活用し、実現しやすい対策から確実に行うように指導している。侵入防止対策では、現状の設備点検や警察による防犯診断は「直ちに実施」、窓への補助錠取り付けや防犯ガラスへの取り換えは「速やかに実施」、防犯カメラや非常通報装置の設置は「計画的に実施」と優先度をつけた。
設備や運営体制が十分かどうかを確認するチェックシートのほか、防犯工事や警備委託にかかる費用の参考表も掲載している。
県は昨年、2回にわたって福祉関係団体や県警などと防犯対策会議を開催。出席者から寄せられた意見を基にマニュアルを作った。
静岡県が作成した福祉施設向けの防犯対策アニュアル
2017/4/6 @S[アットエス] by 静岡新聞