哲ノート

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猫定 -月例 三三独演-

2014-11-14 23:55:52 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
柳家三三師匠で「猫定」を聴く

(たしか以前雲助師匠で聴いたことありました)

内幸町 イイノホール「月例 三三独演」に行ってきました。

まちがいなく将来の落語界をひっぱる存在になるであろう「三三師匠」ですから、ホール内も満員です。



「猫定」という演目は猫の忠義・サスペンスが入り乱れた“怪談・人情噺”です。

落語によくある「笑い」「ほろりとした人情」が少なく、講談のような話芸がメインの演目

登場する猫が主人公ではあるが、合間には猫の恩義・人間の愛憎が入り、噺の筋立てが散漫になってしまうむずかしい噺

こんな長講を三三師匠がどう観客をひきつけるか…。

最後には猫の忠義から本所回向院に「猫塚」を建立するところまでのくだりまで「話」として、

普段の三三師匠の“おとぼけぶり”“ウイットにとんだ話芸”がいかされずにたんたんと、まるで講談芸のごとくにこの演目は終わりました。

続いての演目は「ずっこけ」。のちの「居酒屋」の原型になった演目です。よっぱらいの描写が主ではあるが、ちょっと“汚かった”かな。(初演だそうです)

休憩なしの次の演目は「松曳き」。お殿様とその家老、その2人ともが粗忽者ときたもんだから、それだけで噺が成り立つ。

「もち屋」じゃない「植木屋」さんのほうがまともなもんだから、そのやりとりがおもしろい。

今回のような「ホール落語」で長講を聴くのもいいんだが、やはり「寄席」のほうがいいかなぁ…。

演者も演目も入れ代わり立ち代わりで、いろいろ聴けるし、ときにはアドリブありハプニングあり…リアルでライブ感があるじゃん。

客席との一体感も手伝って雰囲気もいいしね。

独演会のような企画ものよりも、百花繚乱のような寄席興行のほうがおもしろいですね。


コメント
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