観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
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渡月橋

2014年12月07日 | 旅・風景・グルメ

渡月橋


ズームして撮影


昨年の9月、テレビでこの渡月橋が水没しかかっている映像を見て、木造の橋なのにどうして流されないのかと不思議に思っていた。
実物を見てびっくり。2車線の車道があるではないか。家で検索してみると、実は、欄干などを除き鉄筋コンクリート製だった。
全く知らなかった。

現在の橋は1934年に完成し、94年~2001年の改修工事で、欄干などの木造部分を新調し、鉄筋コンクリートの橋脚に鋼板を巻いて補強したもの
である。ちなみに、橋の上流側の川底に設置した7本の「流木止め」というコンクリート製の杭が、流木の橋への直撃回避に役立ち、流されずにすんだようだ。
ところで、丹波山地の大悲山付近を水源とする桂川は、水源から亀岡盆地辺りまでを「桂川」、亀岡と京都の間の峡谷は「保津川(ほづがわ)」、渡月橋付近で
「大堰川(おおいがわ)」、そしてこの渡月橋より下流は再び「桂川」と呼ばれている。しかし、古くは葛野川と呼ばれていた。大堰川と呼ばれるのは、
5世紀後半に、秦氏が葛野地方に移り住み、この付近で桂川の流れをせき止める大きな堰(葛野大堰)を築いたことに由来する。
大堰川に最初に橋が架けられたのは、承和年間(834年〜848年頃)法輪寺を中興した道昌(弘法大師の弟子)で、法輪寺の門前橋であったことから「法輪寺橋」と
呼ばれていた。
時代は下って、渡月橋と呼ばれるようになったのは、鎌倉時代、亀山天皇(在位1259年〜1274年)が、満月の夜、舟遊びの際に月が橋の上を渡るように見えること
から、「くまなき月の渡るに似る」と詠われたことに由来。 




平安貴族もここで船遊びを愉しんだとか。