言葉のクロッキー

本とかテレビその他メディアから、
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その他勝手な思いを日記代わりに。

第1回 能楽祭

2012-08-20 | 能・芸能
平成24年8月16日  観世能楽堂
**番組**

・舞囃子「小督」  本田光洋(金春流)

・独 吟「隅田川」 森 常好(下掛宝生流)

・一 調「八島」  中村邦夫(喜多流)

・仕 舞「花筐」  前田晴啓(宝生流)

・狂 言「清水」  野村 萬(和泉流)

・ 能 「善界」  シテ 観世銕之丞  ツレ 観世喜正
          ワキ 福王茂十郎  ワキツレ  村瀬慧・堤

能楽業界には「日本能楽会」と「能楽協会」がある。何が違うのか調べてみると、前者は「重要無形文化財「能楽」の技能保持者として総合認定された能楽師を構成員とする団体」で、後者は「能楽を職業とする能楽師の団体」とある。昭和32年に日本能楽会が発足し、昭和20年に能楽協会は設立された。能楽協会には流派を問わず能楽師・狂言師・囃子方が登録され現在約1300名いるそうだ。それでなんで今頃第1回の演能なのかという単純な疑問だったのだけれど、理事長(野村萬)の挨拶文に「・・・皆様への感謝を込めて、・・第1回公演を開催させて云々・・」とあって、言ってみればチャリティーみたいな気がしないでもない企画公演なのだ。
それで今回演じた方々は、理事長はじめ、副理事長・専務理事・常務理事・理事を務める役員一同でのことで本当にさぞ裏方さんは大変だっただろうと推測する。流派がまちまちなので、やはり観客は7割程度だったと思うが、ついつい能楽師の収入は極限られているのだなと思ってしまう。人気役者でも一般の公演だけでは生活は難しそう。
演技内容はさすがに今最前線で活躍されている方々ばかりなので、十分に見応えがありました。喜正師のようにシテしか演じたことない方がツレを演じるなんて乱能みたいなところもありましたが、楽しめました。
終演後、ささやかな抽選会があったり、会場出口で役員の方々が観客の見送りに並ばれたり、とても気を使われてるなと感じた観能会でした。
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