原題「A STAR IS BORN」
主役は歌手、準主役は監督が務めた映画。でも役を演じるにあたって無理を感じなかった。監督でありながら、歌が上手い。抜群といってもいいくらいだ。物語は今の世の中でもありうる話で、スッと理解できる。アルバイトで生計をたてている女が、ある日、気まぐれに訪れたロック歌手の目にとまる。そして自身のステージに誘い出す。そこで歌った女の歌が観衆に受ける。しだいに多くの観客に受け入れられるようになり、やがてレコード会社のプロジューサーに見いだされレコードデビューし、これも売れ、グラミー賞新人賞受賞ということになる。しかし見出してくれたロック歌手はドラッグと酒に侵され大切な式の当日痛恨の失態を犯すことになる。それでも男を愛する女。失態を悔いる男。そして男は潔く舞台から去る。この映画のクライマックスはラストにあると思う。切々と女が歌い上げる男の作品。レディーガガのバラードが胸に浸みる。