フォトキナでデジカメWatchが行ったキヤノンの眞榮田雅也専務インタビューに興味深いくだりがありました。
現行のEFレンズ、EF-Mレンズ体系以外のシステムを検討中だということです。
まことに注目すべき発言。
たとえばソニーは、ミラーレスのEマウントでフルサイズに対応するFEレンズを急ピッチで開発、前人未到の努力を続けています。キヤノンもそうした新天地に乗り出そうというのでしょうか。
カメラ・レンズメーカーの社運にかかわる重要な発言。仔細に読み込みました。
デジカメWatchのインタビューから引用させてもらいます。
『(眞榮田専務) EFレンズ、EF-Mレンズを中心としたラインナップで、より良い製品を開発、提供して、その時々に最高の製品を提供することで攻めていく姿勢はこれからも変えません。(中略)“より良い後継機種”は今後も出し続けていますが、一方でニーズの多様化、変化に対応するための研究開発や商品企画に対しても取り組んでいます。その中には、EFシステムとは異なる新しいマウントシステムの研究開発もあります。』
オ~、キヤノンが新マウントシステム開発を明言!
これはニュースでは…
EFレンズ、EF-Mレンズでもないマウントは、もしやマイクロフォーサーズではないのか? と、だれでも考えますよね。
それについてデジカメWatch が突っ込むと…
『(眞榮田専務) 未来を見すえた上で、それが本当に最適解なのであれば、マイクロフォーサーズを採用しても構わないと思います。顧客に最大限の価値を提供するという観点で良いシステムとなればいいんです。』
え! マイクロフォーサーズ合流も!
『(眞榮田専務) しかし、現時点で我々がEOS 5D Mark IIIやEOS 6DとEFレンズ群で出せている“絵の品質”は、将来のダウンサイジング新システムでも提供できなければならないとも思います。“一眼だからあの画質”ではなく、“写真”を撮影する装置として必要だと考えているからです。
その品位レベルを出せるギリギリのサイズはどのぐらいなのか。また、そのサイズでシステム全体のサイズをどこまで小さく出来るのか。今のところ新マウントシステムとして立ち上げられるという判断には至っておらず、よって模索を続けています。』
ダウンサイジング、つまりもっとカメラやレンズを軽く小さく、というユーザーの要求にこたえようということ。
しかし、マイクロフォーサーズに合流することになるのか、全く別の、たとえばAPS-Cとマイクロフォーサーズの中間のサイズになるのか、キヤノンも模索していることがうかがえます。
今の一眼レフは重いですよね。
たとえばこんなに小さくなれば、楽です…
キャノンのミラーレス機「EOS M2(ベイブルー)」に最近発売された専用望遠レンズ「EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM」を付けてみました。
35mm判換算88-320mm相当。軽いレンズなのにすごい望遠です。センサーはAPS-Cだから一眼レフのEOS 70D や最新のEOS 7D Mark IIと同じ。量販店で試してみて、そこそこ画質もよさそうだし、EOS M2を見直しました。
これで連写が速くてバシャバシャ撮れれば(今のところ撮れませんが)、一眼レフなんていらないかも。
しかし、キャノンが考えているのはこれよりさらに小さいサイズのレンズ交換式カメラのようです。
実現がいつになるのか、実現しないのか、全くわかりませんが面白い話です。