万年筆スタンドやペン皿などを作るための刃物
以前ご紹介した万年筆スタンドや木製のペン皿などを作るときに使っている、刃物、金物をご紹介します。
左から文房具の切り出し小刀、両刃の小刀、槍鉋、鍛造の切り出し小刀、梅心子小刀、芯削り小刀
小さな槍鉋です。
槍鉋は奈良時代から日本の木造建築で使われている工具で、木材の表面を削ったり細かな加工、彫刻を施したりするときに使われました。
オリジナルは、柄の長さも含めて1mほどの大きさですが、これは長さ18cmほどの小型の槍鉋です。
先端が反っているので、くぼみや曲面を削り出すときに使っています。まだ研いだことは無いのですが、ちょっと難しそうです。
左が「梅心子」の銘がある、昔からある切り出し小刀です。地元に古くからある金物屋さんで手に入れました。地元は旧水戸街道の宿場町で、江戸時代から続く造り酒屋や呉服屋、人形店、金物屋、医院、漢方薬などを扱う店、蕎麦屋などなど、古くからある商店が並んでいます。
右は、重ねの厚い鍛造された切り出し小刀です。叩いて打ち出したそのままの地で、刃先を研ぎ出してあります。切り出し小刀は、基本的に刃と地の2層の鋼を貼り合わせて作らてていますが、右の小刀は地の部分の鋼を折り重ねて何層にも鍛えて上げています。そうすることで、折れにくい刀身になります。日本刀と同じ造りです。
先端のとがった両刃の切り出し小刀です。槍鉋と似ていますが、刀身は平らです。木製の柄に差し込まれていて扱いが容易です。細かな加工に使っています。
刃物類は、その本来の機能を発揮させるためには、当然切れ味を維持していくための研ぎが重要になります。ごく一般的なものですが、次はその砥石を紹介しようと思います。
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