心臓血管外科領域でTOEという単語を使用するとすれば末梢血管で足のつま先を表現する場合に使いますが、冠動脈の吻合などにおいて、斜めにグラフトが吻合される場合の、グラフト側の先端をHEEL(ヒール)に対して、グラフトと反対側、主にNativeの末梢側にあたる部分をTOE(つま先、トウ)と表現します。冠動脈吻合競技会においてもHeel,Side,Toe,The other sideと4カ所に分けて表現し、採点の個別領域にしています。
学会発表等でまれにこのTOEをトゥー(日本語での表記は難しいのですが、TOO,もしくはTWOと同じ、日本語としてはツーと表記するのが妥当かも知れません)と発音している人がいて非常に耳障りで恥ずかしいです。またそれに釣られて座長もトゥーと言っていた場面に遭遇したことがあり、最悪、と思いました。
日本語でもツーシューズではなく、トーシューズ(Toe Shoes)もしくはトウシューズが正しい表記です。バレエ用品大手のチャコットはトゥシューズと表記しており、その他の販売業者もトーシューズ、トウシューズ、トゥシューズのいずれかの表記で、ウィキペディアでも英語の発音(TOW)に最も近いトウシューズと表記されています。決してトゥーシューズやツーシューズではありません。
一見、どうでもいいことのような内容の文ではありませんが、どうでもよいで済まされないくらい聞いていて恥ずかしいので決して間違わないで欲しいし、筆者が教育している若手医師にもこうしたNominationや発音などで恥ずかしい思いをしないように厳しく指導したいと思っています。
この英語教材でも、トウ、と発音してました❗