横須賀総合医療センター心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

Transabdominal MIDCABの工夫

2023-06-09 08:34:08 | 心臓病の治療
 横須賀市立うわまち病院ではCABGの約半数を胸骨正中切開しない低侵襲アプローチで行っています。右冠動脈のみの血行再建では、上腹部のみの開腹アプローチで、右胃大網動脈を右冠動脈後下行枝に吻合する、Transabdominal MIDCABという手術を行っています。これにより、胸を切らずに冠血行再建が可能です。
 この手術の適応として、右冠動脈の閉塞病変で、末梢の灌流域が大きい症例(4PD 4AV両方を灌流)を対象としています。
 除外症例として、心拡大症例(4PDが心拡大に比例して左方偏移するため)、右胃大網動脈が細い症例、吻合ターゲットの高度石灰化や枯れ枝様に性状不良な症例です。
 手術の工夫として、スタビライザーを設置できる専用の金属バーを作成し、コンドルリトラクターの自由な位置に取り付けれるようにしていること、ケント鈎で胸郭を頭側に牽引すること、剣状突起を切除して頭側方向の視野を広げることです。注意点として、左横隔神経が心尖部方向に横隔膜を切開していくと近接してしまう可能性があり横隔神経麻痺が発生する可能性があることです。
 横須賀市立うわまち病院では今まで4例に実施し経過良好で退院されましたが、胃大網動脈が使えない、心拡大により4PDが左方偏移していた、という理由で2例が胸骨正中切開に変更となっています。可能なら非常にいい方法ですが、慎重な検討が必要なことは間違いありません。
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東京カレンダー

2023-06-09 08:26:51 | 心臓病の治療
 東京カレンダーの6月号の最初のほうのページに、フレンチレストラン「カイユ」が紹介されました。昨年11月にオープンし、筆者も胡蝶蘭を送り、オープン当日にも伺いました。筆者と同姓同名のシェフが開いたこのお店ですが、フランス修業時代に、KOICHIという名前はフランス人には「コイシ」と発音されて呼ばれていたそうです。そのコイシという日本語「小石」をフランス語にしたカイユ「Caillou」とお店の名前を命名したそうです。
 カイユの前に料理長を務めていたアサヒナガストロノームも開店一年でミシュランの一つ星を獲得し、その間、一昨年パリで行われたタタンジェの国際料理コンクールで日本人三人目として優勝し、また、その前にいたお店、ジョエルロブション時代にも国内の料理コンクールで優勝し新聞にも掲載されたシェフが料理を作るお店、是非いってみてください。
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ご搭乗のお客様でお医者様はいらっしゃいませんか~?

2023-06-09 08:22:53 | 心臓病の治療
 先日の飛行機搭乗中に、こんなアナウンスがあり、傷病者発生に対して対応したところ、お礼状と商品券を後日頂きました。今まで救急現場でいろいろ対応したことありましたが、お礼の電話を後日頂いたくらいで、謝礼や礼状をいただいたのは初めてです。さすがJAL!
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手術支援

2023-06-09 05:59:03 | 心臓病の治療
本日は手術支援のため、5時台の電車で栃木の母校に向けて出発です。横須賀から栃木まで乗り換え一回で行けるのは驚きです。過去2回は20分遅い電車に乗って、途中新幹線を使い、乗り換え3回でしたが、20分早いだけで乗り換えを少なくする方が電車で一仕事出来そうです。交通費も新幹線を使わないので、グリーン車を利用しても約千円安くなります。京急戦も最初から座れました!あいにくの雨での往復300キロですが、教授になった大学の同級生に会えるのも楽しみです。
 上野東京ラインのグリーン車2時間、けっこう有意義な時間です。明日の胸部外科学会関東甲信越地方会のスライドチェック、締め切りがすでに過ぎてしまった依頼原稿の執筆など誰にも邪魔されずにできます。業務用の電源を拝借していたら車掌さんに叱られてしまいましたが。。。
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