私の父親は、幼いときから、ガキ大将として名の知れた人物でした。
体型は小柄ですが、幼い頃から百姓で鍛え上げられていたので、
筋肉質で柔軟、
ケンカが強く、度胸があり、恐いもの知らず。
私が子供の頃、
私の父親の事を幼い頃からよく知っている人間は、
クチをを揃えてこう言った、
「 君の父親は、恐いもの知らずのガキ大将だった・・ 」
どんな悪ガキも震え上がるほどの
無敵のガキ大将だったらしい。
こんな父親ではありますが・・・・
あるとき、私に、告白した。
「 自分は、子供の頃、恐いものなど何もなかった・・
どんなケンカも負け知らず、どこからでも掛かって来い!!!
受けて立とう!!と豪語していた。
でも・・・一度だけ負けた事がある・・・ 」
私の父親にケンカで勝てるような男は、よほどの怪力の持ち主か、
知能犯であるに違いない・・・
私は父親に尋ねた・・・
「 それは、どんな相手だっのか? 」
父親答えて、
「 いや、そんな怪力も、悪知恵もない男だ、誰がどう見ても、弱そうな男だった 」
私の父親にケンカで勝った悪ガキ ・・・
どんな勝負を挑んできたのか興味が湧きあがって来た・・
父親は語りだした・・・・
ある日、隣の集落に住む、ガキ大将が、俺にケンカを売ってきた・・・
『 よし、受けて立とう!! 』と答えた、
すると、その悪ガキ、はこう言った
『 お前の度胸を試してやる、お前にもし、勇気があるなら・・
今日の夜中の11時に、村のはずれにある、墓場の中の
火葬場まで一人で出て来い。そこで、決着をつけてやる。
どうだ? 恐いか?・・・・ 』
( 今はあまり見かけませんが、昔は、墓地の中にレンガ造りで、
観音開きの鉄の扉が付いた小さな火葬場があった)
父親は即答した 『 望むところだ!! お前!! 怖気付いて逃げるなよ!!! 』
勇気を振り絞って、約束の時間に、夜中の墓場に向かった・・・
指定された、火葬場の前で悪ガキが来るのを待った・・・
約束の時間になっても、悪ガキは現われない・・・
恐いもの知らずの父親といえども、さすがに深夜の墓場は薄気味悪く、恐くなって来た・・・
『 あの野郎・・・怖気付いたな・・・俺の勝ちだ・・・ 』
そう思って、引き返そうと思った。
そのとき、
信じられない事が起きた・・・・
レンガ造りの、火葬場の死者を焼く炉の中から
焼却炉の入り口を塞ぐ鉄の扉を叩く音がする・・・・
父親は、恐ろしくて、一瞬硬直した・・・・
すると、 その瞬間、
火葬場の 死体を焼く焼却炉 の鉄製扉が、内側から物凄い勢いで開いた、
と同時に焼却炉の中から、人が飛び出してきたのだ・・・・
そのとき、父親は、
あまりの恐怖ゆえ、ひっくり返ってしまった、
完全に腰を抜かした状態で、立ち上がる事もできなかった・・・
なんと・・・・
この悪ガキ、 父親が墓場に到着する以前に、すでに現地に来ていて、
火葬場の鉄扉を開け、中に入って、父親が来るのを待っていたのだ・・・
夜中の墓場と云うだけでも恐怖のはずだが、
この悪ガキは、火葬場の死者が焼かれる 火葬炉 の中で、
死体と同じ状況で仰向けに寝た状態で、横になって、
更に、鉄扉閉め、 真っ暗な状態で、
私の父親の来るのを待ち伏せていたのだ・・・・・
信じられない 根性の持ち主だ、 人間離れしている・・・・
さすがの父親も、このときばかりは
『 まいった・・・・ 』
と、素直に負けを認めた。
私は思いました・・・・・
この事は、悪ガキ同士の他愛もない決闘のお話ですが・・・
この悪ガキ位の 根性と 信念と勇気 と 度胸がなければ、
いくら、偉そうな事を言っても、たいしたことは出来ない・・・・
もし、何らかの必要に迫られた時、
果たして・・・私に、この悪ガキと同じことが出来るのだろうか?
「 命を懸ける思いで、何かをする 」
と思ったとしても、
「 じゃあ・・・ あの悪ガキと同じことが出来るか? 」
と問われたら、
「 んん・・・・・・・ 」 と思ってしまう。
私に所詮、そんな度胸はない・・・
色々な人と接してゆく中で、
他者に対して 『 あの 意気地なし!!! 』 と思ったとき、
いつも、この話を思い出して、
自分に言い聞かせる。
「 自分も弱虫だろ !!! 」
体型は小柄ですが、幼い頃から百姓で鍛え上げられていたので、
筋肉質で柔軟、
ケンカが強く、度胸があり、恐いもの知らず。
私が子供の頃、
私の父親の事を幼い頃からよく知っている人間は、
クチをを揃えてこう言った、
「 君の父親は、恐いもの知らずのガキ大将だった・・ 」
どんな悪ガキも震え上がるほどの
無敵のガキ大将だったらしい。
こんな父親ではありますが・・・・
あるとき、私に、告白した。
「 自分は、子供の頃、恐いものなど何もなかった・・
どんなケンカも負け知らず、どこからでも掛かって来い!!!
受けて立とう!!と豪語していた。
でも・・・一度だけ負けた事がある・・・ 」
私の父親にケンカで勝てるような男は、よほどの怪力の持ち主か、
知能犯であるに違いない・・・
私は父親に尋ねた・・・
「 それは、どんな相手だっのか? 」
父親答えて、
「 いや、そんな怪力も、悪知恵もない男だ、誰がどう見ても、弱そうな男だった 」
私の父親にケンカで勝った悪ガキ ・・・
どんな勝負を挑んできたのか興味が湧きあがって来た・・
父親は語りだした・・・・
ある日、隣の集落に住む、ガキ大将が、俺にケンカを売ってきた・・・
『 よし、受けて立とう!! 』と答えた、
すると、その悪ガキ、はこう言った
『 お前の度胸を試してやる、お前にもし、勇気があるなら・・
今日の夜中の11時に、村のはずれにある、墓場の中の
火葬場まで一人で出て来い。そこで、決着をつけてやる。
どうだ? 恐いか?・・・・ 』
( 今はあまり見かけませんが、昔は、墓地の中にレンガ造りで、
観音開きの鉄の扉が付いた小さな火葬場があった)
父親は即答した 『 望むところだ!! お前!! 怖気付いて逃げるなよ!!! 』
勇気を振り絞って、約束の時間に、夜中の墓場に向かった・・・
指定された、火葬場の前で悪ガキが来るのを待った・・・
約束の時間になっても、悪ガキは現われない・・・
恐いもの知らずの父親といえども、さすがに深夜の墓場は薄気味悪く、恐くなって来た・・・
『 あの野郎・・・怖気付いたな・・・俺の勝ちだ・・・ 』
そう思って、引き返そうと思った。
そのとき、
信じられない事が起きた・・・・
レンガ造りの、火葬場の死者を焼く炉の中から
焼却炉の入り口を塞ぐ鉄の扉を叩く音がする・・・・
父親は、恐ろしくて、一瞬硬直した・・・・
すると、 その瞬間、
火葬場の 死体を焼く焼却炉 の鉄製扉が、内側から物凄い勢いで開いた、
と同時に焼却炉の中から、人が飛び出してきたのだ・・・・
そのとき、父親は、
あまりの恐怖ゆえ、ひっくり返ってしまった、
完全に腰を抜かした状態で、立ち上がる事もできなかった・・・
なんと・・・・
この悪ガキ、 父親が墓場に到着する以前に、すでに現地に来ていて、
火葬場の鉄扉を開け、中に入って、父親が来るのを待っていたのだ・・・
夜中の墓場と云うだけでも恐怖のはずだが、
この悪ガキは、火葬場の死者が焼かれる 火葬炉 の中で、
死体と同じ状況で仰向けに寝た状態で、横になって、
更に、鉄扉閉め、 真っ暗な状態で、
私の父親の来るのを待ち伏せていたのだ・・・・・
信じられない 根性の持ち主だ、 人間離れしている・・・・
さすがの父親も、このときばかりは
『 まいった・・・・ 』
と、素直に負けを認めた。
私は思いました・・・・・
この事は、悪ガキ同士の他愛もない決闘のお話ですが・・・
この悪ガキ位の 根性と 信念と勇気 と 度胸がなければ、
いくら、偉そうな事を言っても、たいしたことは出来ない・・・・
もし、何らかの必要に迫られた時、
果たして・・・私に、この悪ガキと同じことが出来るのだろうか?
「 命を懸ける思いで、何かをする 」
と思ったとしても、
「 じゃあ・・・ あの悪ガキと同じことが出来るか? 」
と問われたら、
「 んん・・・・・・・ 」 と思ってしまう。
私に所詮、そんな度胸はない・・・
色々な人と接してゆく中で、
他者に対して 『 あの 意気地なし!!! 』 と思ったとき、
いつも、この話を思い出して、
自分に言い聞かせる。
「 自分も弱虫だろ !!! 」