利根大堰では、昭和58年から魚道を通過するサケの数を調査しています。
平成8年まで、利根川を遡上するサケは300尾未満でしたが、その後徐々に増えて、平成14年には1千尾台に、17年には2千尾を超えました。以降毎年、最高記録を更新し、昨年は5,606尾でした。
今年は、例年になく遡上が多く、11月14日に昨年の記録をあっさり追い越し、11月29日現在で8,799尾。一万尾超えは確実です。
平成21年利根川サケ遡上データ 利根導水総合事業所
今年は特に遡上数が多いので、県内各地で川を遡るサケの姿が目撃されているようですが、前橋市内でもサケの産卵を観察することができます。
先日、田口町の河原で、産卵後のサケ♀の死体を見つけました。
尾びれの付け根付近の筋肉が露出するほど激しく痛んでいます。
メスが体を横にして、尾びれで川底を激しく叩きながら直径50㎝~1mほどのすり鉢状の穴を掘ります。そして産卵が終わると再び尾びれを使って穴を埋めます。だから、メスのサケは、尾びれ付近がスレて傷んでしまいます。
産卵の終わったメスは産卵場所の止まり、他のメスが自分の産卵場所を掘り返さないように守ります。しかし、それは長い間ではありません。やがて力尽き、下流に流されて写真のように岸に打ち上げられます。
産卵床(「さんらんしょう」と読みます)
赤丸で囲んだ部分は周囲と石の色が違います。サケが掘ったので、石が洗われているからです。
銚子の河口から、この場所までは約200㎞。利根川は大河のため、これほどの距離を遡らなければならないのです。産卵のために150㎞~200㎞も遡る必要のある川は日本にはほとんどありません。
サケが産卵遡上する南限の川、利根川はサケにとって厳しい川です。
でも、利根川で生まれたサケたちにとって、ここはやさしい母なる川。
群馬の川に帰ってきたサケたちはどこのサケよりも過酷な旅をしてきたのです。
彼らの子供たちが、また元気に帰って来られるように、川を守るのは私たちのつとめですよね。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
【今日の鳥】
ジョウビタキ ♂
オナガ
黒いベレー帽で目が分かりにくいのですが、よく見るとオナガって目が大きかったのね
平成8年まで、利根川を遡上するサケは300尾未満でしたが、その後徐々に増えて、平成14年には1千尾台に、17年には2千尾を超えました。以降毎年、最高記録を更新し、昨年は5,606尾でした。
今年は、例年になく遡上が多く、11月14日に昨年の記録をあっさり追い越し、11月29日現在で8,799尾。一万尾超えは確実です。
平成21年利根川サケ遡上データ 利根導水総合事業所
今年は特に遡上数が多いので、県内各地で川を遡るサケの姿が目撃されているようですが、前橋市内でもサケの産卵を観察することができます。
先日、田口町の河原で、産卵後のサケ♀の死体を見つけました。
尾びれの付け根付近の筋肉が露出するほど激しく痛んでいます。
メスが体を横にして、尾びれで川底を激しく叩きながら直径50㎝~1mほどのすり鉢状の穴を掘ります。そして産卵が終わると再び尾びれを使って穴を埋めます。だから、メスのサケは、尾びれ付近がスレて傷んでしまいます。
産卵の終わったメスは産卵場所の止まり、他のメスが自分の産卵場所を掘り返さないように守ります。しかし、それは長い間ではありません。やがて力尽き、下流に流されて写真のように岸に打ち上げられます。
産卵床(「さんらんしょう」と読みます)
赤丸で囲んだ部分は周囲と石の色が違います。サケが掘ったので、石が洗われているからです。
銚子の河口から、この場所までは約200㎞。利根川は大河のため、これほどの距離を遡らなければならないのです。産卵のために150㎞~200㎞も遡る必要のある川は日本にはほとんどありません。
サケが産卵遡上する南限の川、利根川はサケにとって厳しい川です。
でも、利根川で生まれたサケたちにとって、ここはやさしい母なる川。
群馬の川に帰ってきたサケたちはどこのサケよりも過酷な旅をしてきたのです。
彼らの子供たちが、また元気に帰って来られるように、川を守るのは私たちのつとめですよね。
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【今日の鳥】
ジョウビタキ ♂
オナガ
黒いベレー帽で目が分かりにくいのですが、よく見るとオナガって目が大きかったのね