ヒメギフチョウの国内での分布は、北海道、東北地方、長野を中心とする中部地方ですが、群馬県の赤城山は関東で唯一の生息地。
赤城山に生息するヒメギフチョウは、「赤城姫」と呼ばれています。
今日、赤城のヒメギフチョウの保護活動に熱心に取り組んでいる「赤城姫を愛する集まり」の主催による観察会が開催されました。以前から姫様にお会いしたいと思っていたので、出かけてみました。
赤城姫に会いたいと集まった人は約120人。お天気もよく、地元紙に観察会のお知らせが掲載されたためか、これほど大勢が集まったのは初めてだそうです。
今回は参加者が多かったので約20名ずつの班に分かれ、それぞれの班を赤城姫を愛する会の会員の方が引率。ヒメギフチョウ生息地まで、山の植物の解説を聞きながら歩きました。
平野では初夏の雰囲気が感じられるようになってきましたが、山にはやっと春が訪れたところです。
オシダ
ミヤマエンレイソウ
まだ花が咲いていません
ユリワサビ
北海道から九州に分布するアブラナ科の多年草
クサソテツ
コゴミと言った方が分かりやすい。コゴミのおひたしや天ぷらは美味しいですね(^^)
ヤマエンゴサク
本州から九州の山野の林などでみられる多年草
ハルトラノオ
これもヤマエンゴサクと同様に本州から九州の山野の林などでみられる多年草です。小さいので歩いていると見落としてしまいそうですが、よくみるととってもカワイイ花ですね。
ウスバサイシン
北海道から九州北部の山地のやや湿った林に生育するウマノスズクサ科の多年草。本日の主役・赤城姫こと、ヒメギフチョウの食草です。
ウスバサイシンの葉は、若いうちは立った状態ですが、成長するに従って水平になります。ヒメギフチョウは立った葉に産卵するのだそうです。
ヒナスミレ
ゼンマイ
カラマツ林からミズナラ林へ
赤城姫に会えそうな景色になってきましたよ~ (^^)
まだ芽吹き前のミズナラ林をしばらく歩いていると、先行していた班から歓声が聞こえてきました。
ついに赤城姫様、ご登場のようです!
我が班も自然にスピードアップ
小枝の先でヒメギフチョウが交尾していました。
交尾は数十分間も続くそうです。
あこがれの赤城姫様にお会いすることができて恐悦至極に存じ奉りまするぅ~
その後、一匹のヒメギフチョウが近くに止まりました。
ヒメギフチョウの成虫の期間はわずか2週間ほど。夏から翌春までは蛹の姿でひっそりと過ごしています。蝶のスプリングエフェメラルですね。
山頂で、赤城山のヒメギフチョウについてお勉強
「赤城姫を愛する集まり」では、毎年、ヒメギフチョウの産卵数の詳細な調査を行っています。それによれば、毎年の平均的な卵の確認数は約3,000粒だそうです。成虫になるまでの生残率は2~3%なので、赤城山のヒメギフチョウの成虫の数は60~90匹ということになります。赤城のヒメギフチョウは孤立した個体群ですので、この数は絶滅ギリギリのラインだと思います。
山頂付近ではヒラヒラと優雅に舞飛ぶヒメギフチョウを何回も見ることができました。その姿はまさに“春の舞姫”でした。
下山中にみた植物たち
カタクリ
カタクリにヒメギフチョウが止まると絵になるんですけどねぇ
山頂付近ではカタクリもスミレも咲いておらず、花に止まった赤城姫を見ることはできませんでした。
アズマイチゲ
エイザンスミレ
ダンコウバイ
渋川市立南雲小学校でもヒメギフチョウの保護に取り組んでいます
子供たちが植えたウスバサイシンやカタクリを盗む輩がいるらしい
赤城山のヒメギフチョウは特異な個体群であり、絶滅も心配されるため県の天然記念物に指定して保護しています。しかし、種を天然記念物に指定すれば保護できるというものではありません。「赤城姫を愛する集まり」や南雲小学校など多くの人の地道な努力があってこそ貴重なヒメギフチョウ個体群を守ることができるのです。
ヒメギフチョウ保護活動をされている皆様に拍手!
赤城姫を愛する集まり
ヒメギフチョウ -生態と保護- 赤城姫を愛する集まり
渋川市立南雲小学校
赤城のヒメギフチョウ 保護活動は群馬の誇り 上毛新聞オピニオン21
赤城山に生息するヒメギフチョウは、「赤城姫」と呼ばれています。
今日、赤城のヒメギフチョウの保護活動に熱心に取り組んでいる「赤城姫を愛する集まり」の主催による観察会が開催されました。以前から姫様にお会いしたいと思っていたので、出かけてみました。
赤城姫に会いたいと集まった人は約120人。お天気もよく、地元紙に観察会のお知らせが掲載されたためか、これほど大勢が集まったのは初めてだそうです。
今回は参加者が多かったので約20名ずつの班に分かれ、それぞれの班を赤城姫を愛する会の会員の方が引率。ヒメギフチョウ生息地まで、山の植物の解説を聞きながら歩きました。
平野では初夏の雰囲気が感じられるようになってきましたが、山にはやっと春が訪れたところです。
オシダ
ミヤマエンレイソウ
まだ花が咲いていません
ユリワサビ
北海道から九州に分布するアブラナ科の多年草
クサソテツ
コゴミと言った方が分かりやすい。コゴミのおひたしや天ぷらは美味しいですね(^^)
ヤマエンゴサク
本州から九州の山野の林などでみられる多年草
ハルトラノオ
これもヤマエンゴサクと同様に本州から九州の山野の林などでみられる多年草です。小さいので歩いていると見落としてしまいそうですが、よくみるととってもカワイイ花ですね。
ウスバサイシン
北海道から九州北部の山地のやや湿った林に生育するウマノスズクサ科の多年草。本日の主役・赤城姫こと、ヒメギフチョウの食草です。
ウスバサイシンの葉は、若いうちは立った状態ですが、成長するに従って水平になります。ヒメギフチョウは立った葉に産卵するのだそうです。
ヒナスミレ
ゼンマイ
カラマツ林からミズナラ林へ
赤城姫に会えそうな景色になってきましたよ~ (^^)
まだ芽吹き前のミズナラ林をしばらく歩いていると、先行していた班から歓声が聞こえてきました。
ついに赤城姫様、ご登場のようです!
我が班も自然にスピードアップ
小枝の先でヒメギフチョウが交尾していました。
交尾は数十分間も続くそうです。
あこがれの赤城姫様にお会いすることができて恐悦至極に存じ奉りまするぅ~
その後、一匹のヒメギフチョウが近くに止まりました。
ヒメギフチョウの成虫の期間はわずか2週間ほど。夏から翌春までは蛹の姿でひっそりと過ごしています。蝶のスプリングエフェメラルですね。
山頂で、赤城山のヒメギフチョウについてお勉強
「赤城姫を愛する集まり」では、毎年、ヒメギフチョウの産卵数の詳細な調査を行っています。それによれば、毎年の平均的な卵の確認数は約3,000粒だそうです。成虫になるまでの生残率は2~3%なので、赤城山のヒメギフチョウの成虫の数は60~90匹ということになります。赤城のヒメギフチョウは孤立した個体群ですので、この数は絶滅ギリギリのラインだと思います。
山頂付近ではヒラヒラと優雅に舞飛ぶヒメギフチョウを何回も見ることができました。その姿はまさに“春の舞姫”でした。
下山中にみた植物たち
カタクリ
カタクリにヒメギフチョウが止まると絵になるんですけどねぇ
山頂付近ではカタクリもスミレも咲いておらず、花に止まった赤城姫を見ることはできませんでした。
アズマイチゲ
エイザンスミレ
ダンコウバイ
渋川市立南雲小学校でもヒメギフチョウの保護に取り組んでいます
子供たちが植えたウスバサイシンやカタクリを盗む輩がいるらしい
赤城山のヒメギフチョウは特異な個体群であり、絶滅も心配されるため県の天然記念物に指定して保護しています。しかし、種を天然記念物に指定すれば保護できるというものではありません。「赤城姫を愛する集まり」や南雲小学校など多くの人の地道な努力があってこそ貴重なヒメギフチョウ個体群を守ることができるのです。
ヒメギフチョウ保護活動をされている皆様に拍手!
赤城姫を愛する集まり
ヒメギフチョウ -生態と保護- 赤城姫を愛する集まり
渋川市立南雲小学校
赤城のヒメギフチョウ 保護活動は群馬の誇り 上毛新聞オピニオン21