チャムクの予言通りです。2人の王女の内、どちらかが国を滅びます。あの子が滅ぼすのです。
ジャシルがいうのに、ヤンエは、チャミョンとは限らない、王太女かもしれないという。
そこへラヒが無理やり入ってきた。ラヒは何を言っても引こうとしない。ホルが部屋へ連れていくと言った。
私はなにも言えないというホルにラヒは不安を訴える。しかし安心してくださいとしかいわない。王太女は私が守りますというだけだ。
チェ・リは何故、楽浪国を守る運命だとしったのだ?とチャミョンに聞く。
夢を見たのです。
ジャシルが笑う。
何故夢を見たのか、先祖のお告げなのか、楽浪国の未来を見たのです、と続ける。
夢は楽浪国と高句麗国の戦いが始まり、先鋒はホドン王子でした。
我が国は勝利を?
チャミョンは首を振った。
負けたのか?
自分の運命だと思いたくない。次妃のおっしゃる通り、技芸団で暮らしていければいい。両親に会ったら幸せに暮らしたかった。夢でみたことを信じたくない。
ジャシルは怒り、この者を反逆罪に、国の滅亡を言うなどとんでもないという。王女を殺せというのですか?ハソが反論しても。誰であろうとけして許しません。ジャシルに今さら叶わない。
チャミョンはもう少し話を聞いてください。
王太女を守り、楽浪国を守りたい。
しかしチェ・リも怒り、チャミョンを等に戻せという。
ご自分の娘を牢に入れるのですか?ハソが言ってもむなしいだけだ。
ジャシルは、民心を動揺させようと送り込んだ間者ですという。
なんてことをと、ハソが怒る。
王は、ハソにお前の気持ちはよく理解している。しかし私は楽浪国30万人の王なのだ。1人でいたいととり合わない。
ワン家ではチャミョン様の言葉を聞いて私も驚いたとヤンエが言う。
家臣はもしかして精神を病まれているのでは…。(みんな言うね)
黙らないか。
ホルが一括した。
妄想を言ってるようには思えなかった。王女様だけが感じる何かがあるのだ。
あのヤンエさえ、チャミョン様が哀れに思えるという。ジャシルに殺されるだろう。どうすればいいのか。
牢に入っているチャミョンをハソが訪ねる。
不吉な夢のことなど話したくなかった。
父上にも母上にも心配させたくない。
こなければよかったんでしょうか。
しかしハソはいばらの上に座っていても平気に思える。娘と泣ける今の方が幸せですという。
高句麗王は楽浪国にいる間者にすぐに戻るように言え、もし嫌だと言えば、殺していいという。
ウルドゥジはテチュに間者より先に見つけ出し、帰国させろと告げた。
そのホドンは、チャチャンスにプクの所へ連れて行けというのに、同じ所を回っていると言っている。
チェ・リは11県の首長が謁見に来ているという。ジャシルが仕掛けたチャミョンを殺すための嘆願を出させに来たのだ。
今度はラヒが牢にやってきた。
恐ろしい娘だわ。ホドン王子に捨てられて可哀想だと思っていたけど首長たちも兵も騒ぎに巻き込むとは。
何者だ?王后自ら食事を作り、何故この国をひっかき回すのだ。正体を申さぬか。
チャミョンは、恐れながら、私の過去を申すなと陛下はおっしゃいましたが、未来なら話せます。
楽浪国を救いに来たんです。
ラヒは笑い、やはり頭がおかしいのですね(そうであればいいですね)ホドンに対する恨みを晴らしたいのか。
ラヒは笑う。
ハソは何故かジャシルに、どうしたら娘を救えるのか聞いていた。(うーん、なんか違う)
手遅れです。
ジャシルの答えは簡単だ。
頭を下げるハソに驚くというより、いまになってそこまでする?って言う感じで、王后が次妃にそんなことをするものじゃないという。
お願いだ。今までのことを水に流し、チャミョンを救い、陛下を困らせないでほしい。
しかし、ジャシルは
陛下を困らせ、民を動揺させるのは、チャミョンだ。
にべもない。
チェ・リが来た。ハソに立たせ、11県の首長を集めたのはお前か?言ってることは正しいです。
大した女だと思っていたが、ここまでするとはな。
ジャシルは、判ったうえで冷遇していたのですか?王にしたのは私です。
チャミョンが憎いか?
あの子はなにも知らず罪を犯したとしても、罪を償うべきでは?
絶対譲らないジャシル。
チェ・リは怒りを爆発させるが、権力が欲しいなら、私に王になれとおっしゃいましたね。(この女、ひるむということを知らない)
では王座を譲ってやる。王座はラヒに譲って下さい。
しかし、ここまで首尾一貫してラヒを守ろうとしても可愛げも哀れさも、頭脳明晰さも感じない。
単に恐ろしい。底なしの欲張りにしか見えない所が惜しい。
ラヒとチャミョンがいる牢の前で民が嘆願をしていた。安全のために部屋へ戻れという家臣に、ラヒは私が説得してみますという。(無理だろ…)
ラヒは民の声を聞いてもまだ救世主の真似をするのかという。なにも答えないチャミョンにラヒは言葉がない。
チェ・リになにも食べていないと人参茶を出すハソに、チャミョンはどうするのですか?と聞いても
いくら王でも説得できたとしても民達の声は無視できない。
ハソは私がチャミョンを連れて国を去ります。一緒に近隣国で静かに暮らします。ご迷惑はおかけしません。どうぞお許しを。
チャミョンは一時、民衆やジャシルから身を守るため、ワン家に避難した。
ヤンエは南部7県と私がお守りしますという。信用なさって。
ホルはホルで、実の姉、ジャシルにこれ以上悪業を重ねないでください。
運命に翻弄された哀れな王女を私にどうしろと言うんです。
ホルはヤンエに兵を招集するのは止めてくださいという。それでは王女は殺されてしまう。ホルはいいようがないが、それだけ言うと、部屋を出た。
やはり眠れないチャミョンは池のそばにいた。ホルはそれを見つけると近づいた。
彼女は笑う余裕がある。今日1日斬られなかった。だからチャミョンは笑えるのだ。
考えた末、ホルは言った。
王女様はホドンを斬れますか?楽浪国を助けるため、愛する王子を斬れますか?
私の運命を信じますか?
高句麗国の底力をこの目で見ました。強国です。痩せた土地に100年で国を作り絶大な軍事力を保持しています。ホドンを斬れなければ、我が国は滅びます。
殺せるかどうか、お聞かせください。
高句麗は容赦のない国だ。負ければ、王も王后も民もみんな殺すでしょう。
ホドンを斬れますか?
やはりできませんか?
大将軍、呼びとめたチャミョンだが、父上のためにもお母さんのためにも…今は言えません。
それがチャミョンの答えだった。
天は殺せと命じます。でも私は…まだ決心がつかない。
ホルの何とも言えない顔に
私を斬る気になりましたか?王子を斬れない者は不要ですよね。
ホルは思いがけないことを言った。
私と結婚しましょう。もう妻がいますので、失礼ですが、第2夫人になります。
私を守るためですね。
明日、陛下と王后に申し出ます。
なりません。
チャミョンは止めた。
自分のことを考えて。今の奥様も生命を救うためだった。助けたいと思われるのはとても嬉しいです。
しかし愛する方をお迎えください。もう時期死ぬかもしれない私に求婚なんてとんでもない。
ホルは笑うと
正直に申しましょう。
同情もありますが、私も男です。別の感情があります。
チャミョンはあんな告白をされ、余計眠れなくなった。
ヤンエはなにも知らない振りで眠っていたが、話を立ち聞きしたので、こちらも複雑だ。いつか来ると思っていたが、ホルが女を愛した…。
ホルが王宮に行くと入り口で揉めていた。
チャチャンス達がいるのを見、楽浪国になにをしに来たと聞くと、女官長を連れてきたという。
トンゴビはイルプムともう1人の侍女に支えられ、ハソの元に向かった。ハソが急いで出てくる。
それを影から見ている、ジャシルの侍女、チソ。
トンゴビが帰国の挨拶をするのに、生きていたのだな、ありがとうと、ハソは手をとった。
ホルはチャチャンス達にホドンはどこにいる?と聞く。チャチャンスはとぼけるが、もしいたら、どうなさるおつもりで?と聞くと、王女に合わせてやりたいという。
しかし念を押すと、ホドンには死んでもらうしかない。ときには大切なものをまもるため非情にならなければならない。
チャチャンス達には考える時間が与えられた。
ホルはチェ・リと王后、次妃、第1夫人を前にして、チャミョン様と結婚させてほしいと言った。
ホル、あなたの相手はラヒです。ジャシルは慌てるが(お前がそうしちゃったんだろう)
ホルは山東半島で会い、心を奪われましたとお許しくださいという。
ヤンエはどういう気持なのか、まるで微動だにしない。
ジャシルは慌てまくり、心を奪われた等どうしたのだと…なんかざまあみろな結論だ。
チェ・リは、本気か?と聞く。
ハソは夫人の意見が聞きたいという。
人間には引き際が肝心だといいます。ワン家を去り、故郷に帰ろうと思います。
なりません。
ホルは思いがけないヤンエの言葉に止める。
私には守るべき道理がございます。どういう理由であれ、ヤンエは第1夫人です。
恐れながら、王女様を第2夫人に迎えたいと思います。
チャミョンに有難いと主わなけばなりませんよとハソが言う。私も王も一安心です。が、チャミョンは既に結婚しているという。誰かは申し上げられません。
ホドン王子か?
母の観察眼は鋭い。これだけ鋭くてどうして娘が見分けられない?
ラヒから護衛兵に迎えられたと聞いた時からおかしいと思っていたのです。
忘れなさい。
あら、なんか、ここらへんだけ、母親だわ。
ホドンを殺す運命なのです。楽浪国建国のために7万人が生命を落としました。あなたは父上の苦労を知らないのです。
愛する人を忘れることはとても辛い。大将軍と結婚しなさい。あなたの運命の通り楽浪国を救えます。
チェ・リは、ここから、ワン・ゲンと楽浪国が始まったのだ。私は娘の生命より。楽浪国30万の民を守らなければならない。
ワン・ホル将軍と結婚するのだ。国の分裂を止めるにはお前を殺さなければならない。だが、それはできぬ。大将軍に預ける。
チェ・リは、チャミョンの手をとり、祖国を守るために帰ったのが事実なら。ホルと守ってほしい。
イルプムはチャチャンス夫妻に、楽浪国あっての王女です。私は王女を守らなければなりません。1人しか救えないのならやるという。
イルプムはプクが会いたがっているとホドンを連れ出した。
ホルはチャミョンにホドンが都に来ていることを伝えた。準備をという。殺すということだろう。
行けません。
なりません。楽浪国を救うためお会いになってください。
それは…どういう意味ですか?
楽浪国を守るために任務を果たします。約束の場所までお連れします。
戦ではないのです。無防備な方を殺せません。無理です。
わたしとて、卑怯な真似はしたくありません。しかし仕方がないのです。
王子様を――逃がしてください。
国を救うのが使命なのでは?戦が始まりたくさんの民が死んでもいいのですか?そんな中途半端な気持ちでは国は救えない。なにもできないのであれば、高句麗にとどまればよかったのだ。
ホドンと一緒に。
チャミョンは迷いながら、その約束の場所に向かうことになった。
しかし、トスギがホドンを見つけ、見張っていた。そしてワン家の指示で、兵が向かっていますと、ラヒに教える。
こっちも危ないと(自分に会いに来たと思い)出発をする。
ホルとチャミョンは先についた。そしてホルが
心の準備は?
チャミョンはうなずく。
信じてもよろしいですか。
父や母のため、祖国のため、生命を落とした民のため、使命を果たします。
ご立派です。
ホドンの前にチャミョンが現れた。
来たか。
私は笛は吹いていませんよ。
私には聞こえた。
嘘です。
吹いてはいないがこころで読んだのだ。だから来た。
何故来たのです。危険なのですよ。妻に会いに来た。お前がいなくて寂しさに耐えられなかった。何故去ったのだ?
王子より大切な人ができました。
母親を見つけたのか。会えたのか?
チャミョンは小さくうなずいた。
それでは高句麗へ戻ろう。お母様が心残りなら、一緒にお連れしよう。お前の母親だ、孝行をせねばならん。
ホドンは、チャミョンを抱きしめようとしたが、その手をそっと離した。
王子様より大切な人は母ではありません。ワン大将軍です。私は――、ワン将軍と、結婚します。
王子が息を飲んだ。―――プク。
ジャシルがいうのに、ヤンエは、チャミョンとは限らない、王太女かもしれないという。
そこへラヒが無理やり入ってきた。ラヒは何を言っても引こうとしない。ホルが部屋へ連れていくと言った。
私はなにも言えないというホルにラヒは不安を訴える。しかし安心してくださいとしかいわない。王太女は私が守りますというだけだ。
チェ・リは何故、楽浪国を守る運命だとしったのだ?とチャミョンに聞く。
夢を見たのです。
ジャシルが笑う。
何故夢を見たのか、先祖のお告げなのか、楽浪国の未来を見たのです、と続ける。
夢は楽浪国と高句麗国の戦いが始まり、先鋒はホドン王子でした。
我が国は勝利を?
チャミョンは首を振った。
負けたのか?
自分の運命だと思いたくない。次妃のおっしゃる通り、技芸団で暮らしていければいい。両親に会ったら幸せに暮らしたかった。夢でみたことを信じたくない。
ジャシルは怒り、この者を反逆罪に、国の滅亡を言うなどとんでもないという。王女を殺せというのですか?ハソが反論しても。誰であろうとけして許しません。ジャシルに今さら叶わない。
チャミョンはもう少し話を聞いてください。
王太女を守り、楽浪国を守りたい。
しかしチェ・リも怒り、チャミョンを等に戻せという。
ご自分の娘を牢に入れるのですか?ハソが言ってもむなしいだけだ。
ジャシルは、民心を動揺させようと送り込んだ間者ですという。
なんてことをと、ハソが怒る。
王は、ハソにお前の気持ちはよく理解している。しかし私は楽浪国30万人の王なのだ。1人でいたいととり合わない。
ワン家ではチャミョン様の言葉を聞いて私も驚いたとヤンエが言う。
家臣はもしかして精神を病まれているのでは…。(みんな言うね)
黙らないか。
ホルが一括した。
妄想を言ってるようには思えなかった。王女様だけが感じる何かがあるのだ。
あのヤンエさえ、チャミョン様が哀れに思えるという。ジャシルに殺されるだろう。どうすればいいのか。
牢に入っているチャミョンをハソが訪ねる。
不吉な夢のことなど話したくなかった。
父上にも母上にも心配させたくない。
こなければよかったんでしょうか。
しかしハソはいばらの上に座っていても平気に思える。娘と泣ける今の方が幸せですという。
高句麗王は楽浪国にいる間者にすぐに戻るように言え、もし嫌だと言えば、殺していいという。
ウルドゥジはテチュに間者より先に見つけ出し、帰国させろと告げた。
そのホドンは、チャチャンスにプクの所へ連れて行けというのに、同じ所を回っていると言っている。
チェ・リは11県の首長が謁見に来ているという。ジャシルが仕掛けたチャミョンを殺すための嘆願を出させに来たのだ。
今度はラヒが牢にやってきた。
恐ろしい娘だわ。ホドン王子に捨てられて可哀想だと思っていたけど首長たちも兵も騒ぎに巻き込むとは。
何者だ?王后自ら食事を作り、何故この国をひっかき回すのだ。正体を申さぬか。
チャミョンは、恐れながら、私の過去を申すなと陛下はおっしゃいましたが、未来なら話せます。
楽浪国を救いに来たんです。
ラヒは笑い、やはり頭がおかしいのですね(そうであればいいですね)ホドンに対する恨みを晴らしたいのか。
ラヒは笑う。
ハソは何故かジャシルに、どうしたら娘を救えるのか聞いていた。(うーん、なんか違う)
手遅れです。
ジャシルの答えは簡単だ。
頭を下げるハソに驚くというより、いまになってそこまでする?って言う感じで、王后が次妃にそんなことをするものじゃないという。
お願いだ。今までのことを水に流し、チャミョンを救い、陛下を困らせないでほしい。
しかし、ジャシルは
陛下を困らせ、民を動揺させるのは、チャミョンだ。
にべもない。
チェ・リが来た。ハソに立たせ、11県の首長を集めたのはお前か?言ってることは正しいです。
大した女だと思っていたが、ここまでするとはな。
ジャシルは、判ったうえで冷遇していたのですか?王にしたのは私です。
チャミョンが憎いか?
あの子はなにも知らず罪を犯したとしても、罪を償うべきでは?
絶対譲らないジャシル。
チェ・リは怒りを爆発させるが、権力が欲しいなら、私に王になれとおっしゃいましたね。(この女、ひるむということを知らない)
では王座を譲ってやる。王座はラヒに譲って下さい。
しかし、ここまで首尾一貫してラヒを守ろうとしても可愛げも哀れさも、頭脳明晰さも感じない。
単に恐ろしい。底なしの欲張りにしか見えない所が惜しい。
ラヒとチャミョンがいる牢の前で民が嘆願をしていた。安全のために部屋へ戻れという家臣に、ラヒは私が説得してみますという。(無理だろ…)
ラヒは民の声を聞いてもまだ救世主の真似をするのかという。なにも答えないチャミョンにラヒは言葉がない。
チェ・リになにも食べていないと人参茶を出すハソに、チャミョンはどうするのですか?と聞いても
いくら王でも説得できたとしても民達の声は無視できない。
ハソは私がチャミョンを連れて国を去ります。一緒に近隣国で静かに暮らします。ご迷惑はおかけしません。どうぞお許しを。
チャミョンは一時、民衆やジャシルから身を守るため、ワン家に避難した。
ヤンエは南部7県と私がお守りしますという。信用なさって。
ホルはホルで、実の姉、ジャシルにこれ以上悪業を重ねないでください。
運命に翻弄された哀れな王女を私にどうしろと言うんです。
ホルはヤンエに兵を招集するのは止めてくださいという。それでは王女は殺されてしまう。ホルはいいようがないが、それだけ言うと、部屋を出た。
やはり眠れないチャミョンは池のそばにいた。ホルはそれを見つけると近づいた。
彼女は笑う余裕がある。今日1日斬られなかった。だからチャミョンは笑えるのだ。
考えた末、ホルは言った。
王女様はホドンを斬れますか?楽浪国を助けるため、愛する王子を斬れますか?
私の運命を信じますか?
高句麗国の底力をこの目で見ました。強国です。痩せた土地に100年で国を作り絶大な軍事力を保持しています。ホドンを斬れなければ、我が国は滅びます。
殺せるかどうか、お聞かせください。
高句麗は容赦のない国だ。負ければ、王も王后も民もみんな殺すでしょう。
ホドンを斬れますか?
やはりできませんか?
大将軍、呼びとめたチャミョンだが、父上のためにもお母さんのためにも…今は言えません。
それがチャミョンの答えだった。
天は殺せと命じます。でも私は…まだ決心がつかない。
ホルの何とも言えない顔に
私を斬る気になりましたか?王子を斬れない者は不要ですよね。
ホルは思いがけないことを言った。
私と結婚しましょう。もう妻がいますので、失礼ですが、第2夫人になります。
私を守るためですね。
明日、陛下と王后に申し出ます。
なりません。
チャミョンは止めた。
自分のことを考えて。今の奥様も生命を救うためだった。助けたいと思われるのはとても嬉しいです。
しかし愛する方をお迎えください。もう時期死ぬかもしれない私に求婚なんてとんでもない。
ホルは笑うと
正直に申しましょう。
同情もありますが、私も男です。別の感情があります。
チャミョンはあんな告白をされ、余計眠れなくなった。
ヤンエはなにも知らない振りで眠っていたが、話を立ち聞きしたので、こちらも複雑だ。いつか来ると思っていたが、ホルが女を愛した…。
ホルが王宮に行くと入り口で揉めていた。
チャチャンス達がいるのを見、楽浪国になにをしに来たと聞くと、女官長を連れてきたという。
トンゴビはイルプムともう1人の侍女に支えられ、ハソの元に向かった。ハソが急いで出てくる。
それを影から見ている、ジャシルの侍女、チソ。
トンゴビが帰国の挨拶をするのに、生きていたのだな、ありがとうと、ハソは手をとった。
ホルはチャチャンス達にホドンはどこにいる?と聞く。チャチャンスはとぼけるが、もしいたら、どうなさるおつもりで?と聞くと、王女に合わせてやりたいという。
しかし念を押すと、ホドンには死んでもらうしかない。ときには大切なものをまもるため非情にならなければならない。
チャチャンス達には考える時間が与えられた。
ホルはチェ・リと王后、次妃、第1夫人を前にして、チャミョン様と結婚させてほしいと言った。
ホル、あなたの相手はラヒです。ジャシルは慌てるが(お前がそうしちゃったんだろう)
ホルは山東半島で会い、心を奪われましたとお許しくださいという。
ヤンエはどういう気持なのか、まるで微動だにしない。
ジャシルは慌てまくり、心を奪われた等どうしたのだと…なんかざまあみろな結論だ。
チェ・リは、本気か?と聞く。
ハソは夫人の意見が聞きたいという。
人間には引き際が肝心だといいます。ワン家を去り、故郷に帰ろうと思います。
なりません。
ホルは思いがけないヤンエの言葉に止める。
私には守るべき道理がございます。どういう理由であれ、ヤンエは第1夫人です。
恐れながら、王女様を第2夫人に迎えたいと思います。
チャミョンに有難いと主わなけばなりませんよとハソが言う。私も王も一安心です。が、チャミョンは既に結婚しているという。誰かは申し上げられません。
ホドン王子か?
母の観察眼は鋭い。これだけ鋭くてどうして娘が見分けられない?
ラヒから護衛兵に迎えられたと聞いた時からおかしいと思っていたのです。
忘れなさい。
あら、なんか、ここらへんだけ、母親だわ。
ホドンを殺す運命なのです。楽浪国建国のために7万人が生命を落としました。あなたは父上の苦労を知らないのです。
愛する人を忘れることはとても辛い。大将軍と結婚しなさい。あなたの運命の通り楽浪国を救えます。
チェ・リは、ここから、ワン・ゲンと楽浪国が始まったのだ。私は娘の生命より。楽浪国30万の民を守らなければならない。
ワン・ホル将軍と結婚するのだ。国の分裂を止めるにはお前を殺さなければならない。だが、それはできぬ。大将軍に預ける。
チェ・リは、チャミョンの手をとり、祖国を守るために帰ったのが事実なら。ホルと守ってほしい。
イルプムはチャチャンス夫妻に、楽浪国あっての王女です。私は王女を守らなければなりません。1人しか救えないのならやるという。
イルプムはプクが会いたがっているとホドンを連れ出した。
ホルはチャミョンにホドンが都に来ていることを伝えた。準備をという。殺すということだろう。
行けません。
なりません。楽浪国を救うためお会いになってください。
それは…どういう意味ですか?
楽浪国を守るために任務を果たします。約束の場所までお連れします。
戦ではないのです。無防備な方を殺せません。無理です。
わたしとて、卑怯な真似はしたくありません。しかし仕方がないのです。
王子様を――逃がしてください。
国を救うのが使命なのでは?戦が始まりたくさんの民が死んでもいいのですか?そんな中途半端な気持ちでは国は救えない。なにもできないのであれば、高句麗にとどまればよかったのだ。
ホドンと一緒に。
チャミョンは迷いながら、その約束の場所に向かうことになった。
しかし、トスギがホドンを見つけ、見張っていた。そしてワン家の指示で、兵が向かっていますと、ラヒに教える。
こっちも危ないと(自分に会いに来たと思い)出発をする。
ホルとチャミョンは先についた。そしてホルが
心の準備は?
チャミョンはうなずく。
信じてもよろしいですか。
父や母のため、祖国のため、生命を落とした民のため、使命を果たします。
ご立派です。
ホドンの前にチャミョンが現れた。
来たか。
私は笛は吹いていませんよ。
私には聞こえた。
嘘です。
吹いてはいないがこころで読んだのだ。だから来た。
何故来たのです。危険なのですよ。妻に会いに来た。お前がいなくて寂しさに耐えられなかった。何故去ったのだ?
王子より大切な人ができました。
母親を見つけたのか。会えたのか?
チャミョンは小さくうなずいた。
それでは高句麗へ戻ろう。お母様が心残りなら、一緒にお連れしよう。お前の母親だ、孝行をせねばならん。
ホドンは、チャミョンを抱きしめようとしたが、その手をそっと離した。
王子様より大切な人は母ではありません。ワン大将軍です。私は――、ワン将軍と、結婚します。
王子が息を飲んだ。―――プク。