またまたミスリード(?)の見出しと思える記事。
『業績悪化でオフィス移転、トイレが「男女共用」…困惑する女性たち、便座が上がっていると「絶望しかない」』という見出しの記事があったので、「今時、男女別々のトイレではない企業があるなんて許せん!」という意味かと思っていたら全然違った。
前に務めていた会社で労働安全衛生の仕事をしていたこともあり、労働安全衛生法は身近なものとして存在していた。
しかし、この手の法律は、一文一句まったく変えることは許さん!という日本国憲法とは違い、時代に合わせて少しずつ改正されている。
その労働安全衛生法(安衛法)の一部(正確には労働安全衛生規則の一部)が2021年に改正され、「従業員10人以内の事務所であれば共用トイレ1個を設置すればよい」となった。
ちなみに、改正前の安衛法では、次のようになっていた。
第六百二十八条
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。ただし、坑内等特殊な作業場でこれによることができないやむを得ない事由がある場合で、適当な数の便所又は便器を備えたときは、この限りでない。
一.男性用と女性用に区別すること。
二.男性用大便所の便房の数は、次の表の上欄に掲げる同時に就業する男性労働者の数に応じて、同表の下欄に掲げる数以上とすること
・男性用便房の数は、同時に就業する男性労働者六十人以内ごとに一個以上とすること。
・男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者三十人以内ごとに一個以上とすること。
・女性用便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること
(注)それぞれの労働者数を超える場合は、それに応じて数を増やすことになっている。
また、労働安全衛生規則(安衛則)の他にも事務所衛生基準規則というのがあって、安衛法および安衛則に準じた内容のものが規定されている。
要するに改正前の法律では、トイレが男女別ではない企業は「違法」であったわけだ。
ところが、小さな事務所では、トイレが1個しかないようなところも、当然存在する。
それを、その都度「法律違反です。ただちに是正してください」などとは言うわけにはいかない。
もともと借りた事務所にトイレが1個しかなかった、ということもあるだろうし、建物の構造上それ以上増やすことができないことだってある。
事実上黙認されていたわけだ。
それが、今回法律を改正することにより、そのような状態であっても「違法ではない」という、いわば実態に合った形にしたわけである。
とは言え、1個しかないトイレを男女兼用で使う場合女性が使いにくい、ということもわからないわけではない。
でも、男性だって「前の人(男女問わず)が使った直後にトイレに入る」ことはイヤである場合もある。
条件は同じである。
だいたい、たいていの家ではトイレは1個しかないはずだ。
そのトイレを、お父さん・お母さん・子供たちが使っているわけで、だからトイレを2個にしろ、というのは無理な相談である。
じゃあ、どうすればいいのか。
お互いがマナーを守って使うことを前提とはするが、後は我慢するしかないと思う。
何でもかんでも「女性が嫌がるから」という理由で、法律等を叩くのはおかしい。
少し話はそれるかも知れないが、以前別の会社で「女子用トイレの洗面台に個人用の化粧品が溢れているので何とかしてほしい」と女子社員に言われて見にいったことがある。
そうすると、1か所しかない洗面台のまわりに、個々人の化粧品類が溢れていて、それこそハンドソープを置くスペースさえないほどだったので驚いたことがある。
女性同士であっても、難題はどこにでもあるのである。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a2b8f497f2175551b180cb52707cdef133df807
『業績悪化でオフィス移転、トイレが「男女共用」…困惑する女性たち、便座が上がっていると「絶望しかない」』という見出しの記事があったので、「今時、男女別々のトイレではない企業があるなんて許せん!」という意味かと思っていたら全然違った。
前に務めていた会社で労働安全衛生の仕事をしていたこともあり、労働安全衛生法は身近なものとして存在していた。
しかし、この手の法律は、一文一句まったく変えることは許さん!という日本国憲法とは違い、時代に合わせて少しずつ改正されている。
その労働安全衛生法(安衛法)の一部(正確には労働安全衛生規則の一部)が2021年に改正され、「従業員10人以内の事務所であれば共用トイレ1個を設置すればよい」となった。
ちなみに、改正前の安衛法では、次のようになっていた。
第六百二十八条
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。ただし、坑内等特殊な作業場でこれによることができないやむを得ない事由がある場合で、適当な数の便所又は便器を備えたときは、この限りでない。
一.男性用と女性用に区別すること。
二.男性用大便所の便房の数は、次の表の上欄に掲げる同時に就業する男性労働者の数に応じて、同表の下欄に掲げる数以上とすること
・男性用便房の数は、同時に就業する男性労働者六十人以内ごとに一個以上とすること。
・男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者三十人以内ごとに一個以上とすること。
・女性用便房の数は、同時に就業する女性労働者二十人以内ごとに一個以上とすること
(注)それぞれの労働者数を超える場合は、それに応じて数を増やすことになっている。
また、労働安全衛生規則(安衛則)の他にも事務所衛生基準規則というのがあって、安衛法および安衛則に準じた内容のものが規定されている。
要するに改正前の法律では、トイレが男女別ではない企業は「違法」であったわけだ。
ところが、小さな事務所では、トイレが1個しかないようなところも、当然存在する。
それを、その都度「法律違反です。ただちに是正してください」などとは言うわけにはいかない。
もともと借りた事務所にトイレが1個しかなかった、ということもあるだろうし、建物の構造上それ以上増やすことができないことだってある。
事実上黙認されていたわけだ。
それが、今回法律を改正することにより、そのような状態であっても「違法ではない」という、いわば実態に合った形にしたわけである。
とは言え、1個しかないトイレを男女兼用で使う場合女性が使いにくい、ということもわからないわけではない。
でも、男性だって「前の人(男女問わず)が使った直後にトイレに入る」ことはイヤである場合もある。
条件は同じである。
だいたい、たいていの家ではトイレは1個しかないはずだ。
そのトイレを、お父さん・お母さん・子供たちが使っているわけで、だからトイレを2個にしろ、というのは無理な相談である。
じゃあ、どうすればいいのか。
お互いがマナーを守って使うことを前提とはするが、後は我慢するしかないと思う。
何でもかんでも「女性が嫌がるから」という理由で、法律等を叩くのはおかしい。
少し話はそれるかも知れないが、以前別の会社で「女子用トイレの洗面台に個人用の化粧品が溢れているので何とかしてほしい」と女子社員に言われて見にいったことがある。
そうすると、1か所しかない洗面台のまわりに、個々人の化粧品類が溢れていて、それこそハンドソープを置くスペースさえないほどだったので驚いたことがある。
女性同士であっても、難題はどこにでもあるのである。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a2b8f497f2175551b180cb52707cdef133df807
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