老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

俳文集

2021-05-28 09:59:59 | シニア
    
 
       大砲のごと口から放つ枇杷の種    園田康彦
 
数日前の読売新聞の「四季」から。
 
最近に贈られてきた俳文集の中の一句。
彼は長崎県の壱岐で育った。
現在は勤めを終えて東京暮らしと、俳文集には書いてある。
俳誌に (季語と生きる)の連載をされていた。
 
一冊の本となって、私も念を入れて再度読ませてもらった。
同年代で九州の島と四国の田舎と場所や環境が違っていても、戦後の暮らしぶりに大差がないことを、自分を顧みるつつ懐かしく読んだ。
 
      湯のやうな六反五畝や田草取る   靖彦
 
この句は最近のZOOM句会で出た句。島で六反五畝といえば、かなり広い田んぼだ。
広い、狭いは横に置いといて、田水の沸いた時季の田草取りはかなりの重労働だとさっする。
 
 
   ☆    葉脈のぬつと浮き出し煙草干す
   ☆    目つむればうからはらから餅を搗く
   ☆    たらちねのぬくみまだある寒玉子
   ☆    先生は昼寝大好き花むしろ
 
同じ頃を過ごした子供時代を彷彿とする句の数々だ。
 
 
         髪洗ふまたひとまわり痩せにけり
 
コメント
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