「鎌倉七口」のひとつ『名越切通(なごえきりどおし)』は、鎌倉と三浦半島とを結ぶ要路のひとつです。
周辺には切岸(きりぎし)、やぐらや火葬跡などの遺構も多く、昭和41年に国の史跡に指定されています。
前日の雨による落ち椿が古道を彩ります。
名越切通のほぼ真ん中の位置にある「まんだら堂やぐら群」です。
ひとつひとつは2m四方の小規模なものですが、150穴以上が確認されているそうです。
数年来非公開になっていましたが、史跡整備のための発掘調査や整備事業を経て、臨時公開されることを知り、足を運びました。
以前は「まんだら堂跡」と呼ばれ、梅、桜、ショカッサイ、花菖蒲、ゼニアオイ、ヒオウギズイセン、アジサイ、そして紅葉が季節ごとに咲き競っていましたが、すっかり整備をされてしまっていて、私的には残念でなりません。
「大切岸(おおきりぎし)」は、鎌倉幕府が三浦一族からの攻撃に備えるために、切通の整備と一体のものとして築いた防衛遺構だといわれてきましたが、平成14年度に発掘調査の結果、14~15世紀頃の石切り場の跡だということが確認されたそうです。
今年の「まんだら堂やぐら群」の臨時公開は、3月10日(土)、11日(日)、17日(土)、18日(日)、20日(祝)の午前10時~午後4時、入場無料です。
( 2012年3月11日撮影 逗子市・名越切通、まんだら堂 )