Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

十人十色

2006-08-14 | 医療・病気・いのち
 言い古された言葉だが、人が一人一人違う存在であることを、本当に納得するのは、一生をかけてもなかなか難しいことなのかもしれない。

 背負っている歴史、身内、友人、知人、考え方、好み、仕事、生き方などなど、あらゆる面で人はそれぞれである。その違いを知るにはよく話すことである。

 患者に対し医師が治療方法を説明し、お勧めの方法を提示するときには、当然医学的見地立って説明をする。ここで医師に取って大切なのは、わかりやすく説明をすること、あまり強く意見を押しつけないこと、患者の意見をその人の生き方と考え受け容れることと思う。人それぞれなのだ。

 さらに、治療方法を患者が選択した後も、気が変わったようなときには、変更が可能であるならば温かくその意見を尊重することも大切であると思う。

 医療は、永遠の命を与えるものではなく、出来ることなら苦痛を取り除き、その人にとってより良き人生を送るための手助けをすることが重要な使命なのだから、患者自身の人生の有り様まで、あまりでしゃばらないことである。寄り添うくらいのあり方が、ちょうど良いのかもしれない。