Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

業務

2006-08-27 | 想い・雑感
 交通事故が起こると、それも死亡事故が起こると、被害者およびその近しい人は突然の出来事に呆然となる。

 一方、加害者側も、その後の人生を失ったことになる。

 そんな事故を起こす危険性が極めて高い飲酒運転が、いまだに後を絶たない。

 運転は法律上は「業務」にあたるらしい。「業務」というのは、社会生活を行っていく上で、反復継続して行う行為であり、生命身体に危険を生じ得るものをいうということで、車の運転は業務に当たり、自動車事故で死亡させれば、業務上過失致死罪に問われることとなる。

 運転という危険な業務を行うのだという自覚があれば、車に乗る前に、まさかお酒は飲まないと思うのだが。「まあちょっとくらい」と思ってしまうんだろうなあ。そのちょっとで一生を台無しにするなんて愚か。起こしてしまえば、もう時間を巻き戻すことは出来ないのに。

イメージ

2006-08-27 | 医療・病気・いのち
 外科医になりたての頃は、手術に入ってもほとんど手出し出来るところはなく、術野がよく見えるように、鈎をひいたり、臓器を把持していたりするだけである。少しずつ、出来ることが増え、いろいろな人の手術を見学し、経験を積むに従って、手術の流れの中で特に押さえておかないといけない勘所が自分の中でできあがってくる。

 手術は手仕事である。流れが分かってもそれを支える技術を磨かなければ成り立たない。不断の努力が必要である。

 さらに、単なる技術屋で終わらないためには、十分に解剖、生理学、生化学、病態などを理解しておく必要がある。
 
 その上でさらに必要なのは、同じ手術でも、一人一人違うということを体得することである。違いが分かるとは外科医にとっても当然必要。手術前には、手術開始から終了までをイメージするが、そのイメージが自分勝手なイメージでは失格。よりその患者さんのイメージに近づけるために、内視鏡、エコー、透視、CTその他の検査結果を総合的に俯瞰し、思い描く必要がある。