Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

空気は高い方へ

2007-06-17 | 医療・病気・いのち
 注腸検査といって、おしりから造影剤と空気を適量送り込んで、大腸の透視をする検査があります。受けたことがある方もおられると思います。大腸は長い管のようなものなので、上手に造影剤を全体に広げ、空気のたまり具合も丁度いい具合にしなければ、診断的価値のある写真は出来ません。

 造影剤は重力に従って低い位置へ、空気は高い位置へ移動します。ですから、この検査の時は造影剤をきれいにのせるためと、空気の位置と量を調節するために、患者さんの体をひっくり返したり、寝かせたりたたせたり、はたまた頭のほうを低くしたりと大変。患者さんも検査する方もエネルギーがいります。

 大腸の内視鏡検査は、2リットルもの下剤を飲むのが最初の難関。次が内視鏡が入っていくときに痛い場合があることが次の難関。しかし検査が終わってからも安心は出来ません。私の経験では、検査の時に送り込まれた空気が残っており、お腹がはって苦しいことがあるのです。この場合は少しでも早く、たまって空気を外に放出したいもの。そんなとき、先ほど述べたように、腸の中でも空気は上にのぼるということが利用できます。

 しばらく立っていると、空気は右と左の結腸曲というあたりに溜まります。次に右を下にして横になると、空気は大腸の左である下行結腸あたりに溜まるはず。最後におしりを高くすれば、空気はS状結腸から直腸へ、そして…となるはず。これを何回か繰り返すことにより、私は楽になりました。

 あまりきれいな話でなくてすみません。でのこのとき出て行く空気は、検査の時に入れたものだから、ちっともにおいません。あしからず。