Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

大学も学生を集めるためなら?

2008-03-02 | 想い・雑感
終末期医療の難しさは
体の苦痛を取ること以上に
心の苦しみに対しどう向かい合うかというところにあると感じる

生きている私たちにとって
一人称の死は経験がなく
だれにもどのようなものか分からない

来世に希望をつなぐのも一つの方便かも知れないが
やはり今生きている生を如何に充実させ
如何に穏やかなものにするか
というところに重きをおきケアを行うしかないのだろうと思う

ただ そこに霊視などを持ち出してきて
旅立つ人をだますような手段は
生への 死への その個人への 冒涜だろうと思う

江原氏がテレビに出ているのを一度見たことがある
他愛もない茶番にあきれた記憶がある
それ以外のことは全く知らないが
霊視を語る手法を
マスメディアが視聴率を取れるからといって
持ち上げるのに強い不快感を持った

その江原氏を旭川大学というところが
新設の保健福祉学部の客員として招き
なんと終末期ケアに関連する講義を行うというのだ
どの程度の大学かは知らないが
一応最高学府とされている教育機関が
江原氏にお墨付きをあげるようなものであり
さらに終末期を語らせるなど開いた口がふさがらない

その講義を聴いた学生が
将来保健や福祉の現場で何を語るか
非常に不安でもある

大学とすれば人集めのアドバルーンにするつもりだろうが
大学として自爆しているに等しいのではないかと危惧する
さらに江原氏が大学で語る姿を
メディアは必ず電波に乗せる
そうなった場合の国民への影響を考えると
実際に江原氏に講義をさせた旭川大学の罪は大きいものとなるだろう

2008-03-02 | 想い・雑感
3月の声を聞いたばかりですが
少しふくらんだ梅のつぼみの中に
一輪だけ花弁を広げた者がおりました

冬のさむさに縮こまっていた庭先が
これから一気に華やいでいくことでしょう


在宅治療?

2008-03-02 | 想い・雑感
例によって新聞報道というのは
素人が内容をよく理解しないまま
ポイントをずらして要約したりすることもあり
今ひとつ理解できないのだが

WHO西太平洋地域事務局長が

「新型インフル患者が 国内で発生した時は患者や感染が疑われる人を自宅待機させ 在宅医療で対応すべきだ」との認識を示した

そうである

疑問1 : 発症初期は 風邪症状やこれまでのインフルエンザの初期症状と
      変わりはないと思われるのだが
      どのようにして新型インフルエンザと診断できるのか

疑問2 : 一人の感染者が首都に降り立てば
      短期間の内に数千人規模の感染者がでるとの試算もあるが
      そのすべてを在宅で診るのか

疑問3 : 誰がその患者宅に行くのか

疑問4 : 時間単位で患者の容態が悪化していく可能性があるが
      誰が経過を追い だれが患者宅に行き対応するのか
      例えば5000人の患者が出た時点でも
      そのすべてに適切に対応することなど
      不可能なのではないか

疑問5 : どこで診るにしろ
      人工呼吸器による管理が必要となる人が
      多数出ることになると思われるが
      その人工呼吸器は病院の保有する呼吸器だけでは足りないのではないか
      実際当院では現状でも呼吸器が一杯一杯で稼働していることがある

疑問6 : 家にいなさいといわれても
      きつければ家におらずに
      医療機関に行きたいと思うのが人情だとおもうが
      それをどう制限するのか

疑問7 : 結局
      新型インフルエンザを発症すれば
      適切な治療方法がないのだからお手上げで
      家で安静にしていて治る人は治るし ダメな人は諦めて
      ということを宣言しているだけのことなのではないか

などと どんどん疑問が湧いてくる
アメリカなどは可能な対策を立て
洲単位での呼吸器購入を行ったり
ドライブスルー方式のワクチン接種を計画したり
ワクチン製造を速やかに開始するための準備をしたりしていると聞くが
日本ではそれもせずに白旗を揚げるということなのか

どなたか この方の発言の趣旨を把握している方はおられませんか