YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

自然の力*人の力

2011-07-04 19:51:54 | 震災ボランティア2011春夏
今、気仙沼から帰宅途中です。貴重な経験をたくさんさせていただいた5日間でした。



私たちの想像をはるかに越えた自然の破壊力。

自分の目で見た被災地の現状はあまりにも生々しかったです。倒壊した家屋、津波が押し寄せた時刻で止まってしまった時計、腐敗物に集まるハエの群れ、鼻をつく臭気。何よりそこに日常の生活があるということ。悲惨な現状にやりきれない気持ちをどうすることもできない5日でした。



しかし、同時に今ここから始まっている未来に、人間の可能性と底力を強く感じることもできました。

出会った地元の方々の優しさ…。震災以来、東北の人々のすばらしさは様々なところで耳にしますが、まったくその通り。謙虚さと暖かさには頭が下がります。


そして、全国いや世界から(韓国とブラジルの方に会いました)から集まったボランティアたちの善意と誠意、団結力。

老若男女、多くの方々との出会いから受け取ったものは図りしれません。

SMAPが去年出したアルバム曲にこんな一節があります。

♪自分の心が変わればきっと同じように世界も変わるはず
思いもよらない方法で世界は変えられるんだ…♪

絵空事にしか聞こえなかった一節が、今は真実味をもって心に響いてきます。

地震、津波、原発事故、停電…。これまでの経験をはるかに越えた大きな震災を経験したことで、私たちの意識は大きな変革を迫られています。この震災を機に世界がよい方向に変わっていくためには、私たち自身の気持ちが変わっていかなければなりません。

言葉にするとあまりにもありきたりですが、人の力は小さくても、みんなで力を合わせれば、大きな力になるんだと感じることができました。そしてそんな暖かい輪が広がってきていることを感じた5日間でした。

私が体験してきた活動について詳しく書かれたRQの唐桑活動ブログもぜひご覧ください。検索は、「唐桑 活動ブログ」で!

1日延長

2011-07-04 05:10:04 | 震災ボランティア2011春夏
ボランティア活動と言っても、本当にさまざまなものがあります。

3日目の昨日は、地場産業(?)であるカキの種付けを行いました。依頼主のご夫婦と息子さんたちと一緒に作業をさせていただきました。



カキの養殖はホタテの貝殻を海に沈めて卵を産み付けさせることに始まります。昨日はホタテの貝殻についたカキの稚貝をホタテごとロープに吊るしていく仕事をしました。地元で「カキばさみ」と呼ばれる仕事です。

単調な手仕事なので、地元の方ともたくさんおしゃべりができました。震災当日の話や養殖業の実際など、貴重な話を聞けたことは、とても素晴らしい体験でした。



ちなみに一昨日は、ワカメのいかだを復活させるための、いかだに吊るす重り作りをしました。
袋に60kgの砂利を詰めていく重労働です。

漁業が再生することは、この町が復興することには不可欠です。その取り組みがすでに始まっていることに、この町の人々の底力を強く感じました。

毎日、毎日が未知の体験であっという間に予定の日が過ぎてしまいました。ボランティアセンターでの暮らしも快適だし、1日延長して今朝も居残っています。
今日は復興市のお手伝いを夕方までして帰宅予定です。