11月の初め頃、日本へ渡ってきたツグミ。冬枯れの林床や草地でよく見かけましたが、そろそろシベリアへ帰る時期です。小さな体で長い長い旅路を渡り切る身体能力。冬になったらまた会えるといいね。がんばれ〜!!
ツグミ(ヒタキ科)
分布:中国・台湾・日本・ミャンマー・ロシア
全長:24cm / 冬鳥
ツグミは夏にシベリアで繁殖し、冬になると大群で日本へ渡ってきます。飛来した当初は森林で群れを作っていますが、次第に平地へと移動して分散。草地や農耕地で普通に見られる冬鳥。図鑑には市街地でも見られるってありますが、最近は街の中であまり見かけなくなったなぁ。
雑食性で、地面をホッピングで移動しては地面にいる虫を探している姿をよく見かけます。木の枝にとまって木の実を食べていることもあります。
ちょっと胸を張っているように見えるので、わたしは「いばりんぼ」なんて呼んでいるのですが、「ツグミ」の語源は、日本ではさえずらないために「口をつぐんでいる」という風に考えられていたという説があります。地鳴きはするんですけどね。もちろん繁殖地では囀ります。
なかなかの美声の持ち主らしいので、これからの恋の季節、美しい歌声を披露するんだろうなぁ。
ツグミの寿命は10年ほどと言われていますが、毎年2000〜4000kmもの距離を往復する生活って想像もつきません。
そして、渡り鳥と留鳥の比率は本州で6:4、北海道や沖縄などでは8:2。実は日本にいる鳥の半数以上(大部分)は、こうした生活を送っているのです。鳥ってすごい生き物です。