YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

カンテンコケムシ

2016-10-21 06:54:50 | 生物の不思議・生命の神秘


尾瀬の湿原を歩いているといくつもの池塘を見かけます。

池塘というのは湿原の中にある池沼のことで、湿原をつくる泥炭が長い年月をかけて堆積する途中で形成されます。通常植物は枯死したあと分解されて土に戻るのですが、尾瀬のような気温が低いところでは分解が途中で止まってしまいます。分解途中の土壌は「泥炭」と呼ばれ、養分に乏しく酸性の性質を有しているため、湿原には特殊な植物が生えることになります。また、泥炭は水を通さない性質を持っているため、湿原にできた窪みに水がたまり、それが大きくなって池塘になります。



そんなわけで、池塘は日本最大の高層湿原「尾瀬ヶ原」の象徴的存在。

そんな池塘に見慣れない緑の物体が…。カエルやサンショウウオの卵のような寒天質の塊。でも、季節は秋。間も無く生き物たちは眠りにつこうという季節。



水の中の緑色の塊は、マリモのような藻類ともまた違う様子。

これ、カンテンコケムシっていう、動物の仲間のようです!!!



もっとも、これで1個体というわけでなく、サンゴのようにたくさんの小さな個体が群れをなして、一つの塊になっているのです。ここでいう「ムシ」は「珊瑚虫」と同じく、昆虫のようなムシではなくて「動物」的な意味。

調べてみるとコケムシっていうのは「外肛動物門」に属する動物の総称で、海水・淡水のどちらにも存在しているとのこと。その数は世界中で8000種を超えるそうです。

現存する数以上の化石も発見されているらしいですから、かなり原始的な生き物ということなんでしょう。

ウィキペディアによると

外肛動物の群体は、山型、扇型、小枝型、栓抜き型など様々な形をとる。外壁には小さな穴が無数に開いていて、それぞれが個虫 (zooid) と呼ばれる個々の個体である。これらは口から肛門まで続く消化管からなる真体腔の構造も持っている。口の周りの触手には繊毛が生えている総担(ふさかつぎ)と呼ばれる構造があり、珪藻や藻類を含む微生物を捕まえて餌とする。


とあり、こんなかっこいい画像が載っていました↓


wikipedia「外肛動物」より

尾瀬で見たのは、その中の淡水性の一種。名前の通り寒天質の群体を作る特徴があるようです。休芽の状態で越冬するらしく、どうやら、緑色のボール状態の姿はこの時期に見られるらしいのですが…

とにかく資料が少なくて、詳しいことがわかりません(^^;;
次に見かけたらもっとよく観察してみたいと思います。

ちなみによく似た種に、外来種の「オオマリコケムシ」というものや、少し小ぶりな「ヒメテンコケムシ」もあるようです。写真のものが本当にカンテンコケムシなのかは、私自身には判断する知識がないのですが、長年尾瀬に通っているスペシャリストな友人に教えてもらったので、おそらく間違いはないと思います。

外来種のオオマリコケムシは、最近日本各地の湖沼や用水路で大量発見され、時々ニュースになっているそうなんですが、まったく知りませんでした。

生き物の世界は本当に奥が深いです。



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秋の尾瀬に行ってきました!

2016-10-20 06:37:53 | お出かけ情報


先週末、尾瀬に行ってきました。
今年は1年を通して例年とは違う季節感。雪解けが異常に早かったり、ミズバショウから始まって、夏の花々が2週間ほども早く咲いたり…
それなのに秋が来るのは遅くって、残念ながら紅葉はパッとしないまま、もう少しするとバタバタと冬へ突入しそうです。

シーズンも終了間近。山小屋も冬支度を始め、多くが先週末で営業終了。

先週末で終了した東武鉄道とバスがセットになった「尾瀬夜行23:55」に乗り込んで、夜行日帰りの弾丸尾瀬ツアー。

早朝の沼山峠は吐く息が真っ白で、峠を越えると一面に霜が降りていました。



凍てついた世界に華を添える氷の結晶たち。









色彩を失った世界の中で、レンゲツツジの冬芽が、ひっそりと朱を灯していました。



登ってきた朝陽にキラキラと輝く様子は、なかなか写真には収まりきりません。

空は真っ青。うっすら色づいたまま葉を落とし始めたダケカンバ



草紅葉の先に尾瀬沼の青が広がってきました。



湿原に比べると林内は様々な色で溢れていました。

ゴゼンタチバナ


ツルリンドウ




ハウチワカエデ


ミネカエデ


木々の紅葉を愛でながら尾瀬沼を一周。







針葉樹林には松かさもたくさん。

オオシラビソ


トウヒ


コメツガ


そして、可愛いきのこたち。







大清水へ下る途中のブナ林。期待していたほどではなかったのですが、やはりブナの黄葉は美しい!!!







途中の岩清水で、水を汲むのは忘れずに!



お土産は「尾瀬の水」と「焼きまんじゅう」に「りんご」。尾瀬の玄関口、群馬県沼田市はりんごの栽培が盛んで、帰りの道すがら、枝もたわわに実ってました。



「尾瀬の水」で淹れたコーヒーは格別なんですよ。そんなわけで最強のお土産セットは幸せな朝ごはんになりました↓






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今年も「秋の木の実展」

2016-10-19 06:18:05 | 木の実


毎年この季節には職場で、どんぐり、落ち葉などを勝手に展示しています(笑)

スペースあるし、たくさんの子どもや時には大人にも見てもらえるチャンスがあるし、木の実ファンを増やすにはもってこい。

毎年展示を続けるなか、だんだんとシステマチックに…。そして今年は完成系とも言える、簡単に移動、展示ができる木の実BOXを作りました。それがこちら↓



広告でおった正方形の合わせ箱。蓋の部分にパウチしたラベルを貼ってあります。同じ大きさで小分けに保管できてとっても便利♪

そして蓋を開ければそのままま展示物の出来上がり。



まだラベルが付いていないものが多いですが、これから少しずつ整備する予定。



同じ大きさの箱が手軽に揃うっていうのが、とにかく素晴らしい。しかも廃品利用までできちゃう♪

様々な種類の木の実を運ぶのも蓋つきの箱だからコンパクトになります。もういいことづくめなんです!!

…なぁんて、偉そうに書いていますが、この箱を思いついたのは叔母のおかげ。去年この紙の箱をたくさん作って分けていただいたのです。

しかも、去年作った木の実ラベルがぴったりとはまる大きさ!!!

今後徐々に拡大予定です!




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メタリックなカメムシ

2016-10-18 06:54:56 | 生物の不思議・生命の神秘


アカスジキンカメムシ
メタリックな輝きをもつ美しいカメムシ!

カメムシというと臭い匂いを想像して眉をしかめる人も多いと思います。しかし、昆虫ファンの中にはカメムシファンがとても多いのです。だって全世界に3500種日本だけで90種ものカメムシがいるんですよ。

日本のカメムシの中でもダントツにかっこいいのが、アカスジキンカメムシです。いや、カメムシだけでなく日本の昆虫の中でも屈指の美しさをもつカメムシです。

その幼虫がこちら。



黒と白のツートンカラー。背中にある2つの黒点が目に見えて、なんだか人の顔のよう。

でも、よくよく見てみると、この黒はただの黒ではなく、成虫と同じように金属光沢を帯びているのです。



かっこいい〜。
かなりブレてますが裏側も光ってます↓



ちなみにアカスジキンカメムシの幼虫は、フジ・ミズキ・コブシ・ハゼノキ・クヌギなどの葉を食べるとありますが、私が見たこの個体はイロハモミジの実にくっついていました。



こちらは、イロハモミジの葉の上にいたやつ。2匹もいたということは、イロハモミジの葉も食べるのでしょうか?

この日は光線の具合が良かったのか、こんなに綺麗に撮影できて大満足!!
成虫の輝きにも劣らぬ美しさ。幼虫の時から、黒のなかにもどこか緑がかっているのですね。

次に見つけたら、お持ち帰りして、羽化を観察してみたいなぁと思っています(*^_^*)




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簡単!かわいい!どんぐりストラップ

2016-10-17 06:26:23 | 木の実


拾ってきた木の実にヒートンをさして、ストラップ紐をつける。簡単だけれどそれなりにかわいい♪

ラッピングしちゃえばなおかわいい♪



出来上がった作品を、よく乾燥させようと小枝にぶら下げてみたらさらにかわいい♪



自然の形、それだけでかわいいです。
さらにかわいく、アクセサリーっぽく加工したこともありましたが…



これは、これでいいのですが、手間と時間が半端ないです。

そんなわけで自然の形そのままを簡単に楽めるストラップの材料と作り方を紹介します。

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簡単!どんぐりストラップ
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【材料と道具】
●好きなどんぐり

●ボンド、ペンチ、ヒートン、ストラップ紐

【作り方】

①好きなどんぐりを拾う

形の良いものを探しましょう。帽子も必要ですが、大きさが合えばくっついていなくても問題ありません。

②どんぐりを加熱する

加熱することで、色落ちや殻が割れることを防ぎます。

③どんぐりと帽子をボンドで貼り付ける

気にならない方は、帽子とどんぐりがあっていなくても大丈夫。ミズナラの帽子にマテバシイの実とか…。

④ヒートンをさす

加熱処理後すぐのどんぐりなら、簡単にヒートンがささります。無理なときは、ミニルーター(小さなドリル)で穴を開けてからヒートンをさすとうまくいきます。力が必要なときはペンチを使うといいです。

⑤ストラップの紐をつけて完成!


加熱時間をのぞけば、一つ3分くらいで完成です。ただし、よく乾かさないとカビるのでご注意ください。袋に詰めるなら乾燥剤を入れておくのもいいかもしれません。いろんなどんぐりで作ると楽しいですよ♪






基本的に材料はAm○zonか100円ショップで購入。参考までに↓









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