きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ヒミズ

2012年01月16日 | 日本
ヒミズ  2012年  ☆☆☆☆☆
監督:園子温
出演:染谷将太、二階堂ふみ

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ボクにはわかる
牛乳の中にいる蠅 その白と黒はよくわかる
天気が良いか悪いかもわかる
どんな人かは 着ているものでわかる
何だってわかる
自分のこと以外なら


この週末はまったくもって別世界に行っておりました
今まで見たことない「園子温」の世界☆
暮れに「恋の罪」を観に行ったけど、あれはピンとこないなぁって感じに終わったんだけど

「ヒミズ」
公開日に観てきました
素晴らしかった
今年始まってまだ2週間だけど、、もうベスト1に選びたくなるくらいに面白かった!

日常が非日常になった世界 
当たり前にあると思ってた幸せが当たり前じゃなかった世界
これは3.11後の世界も描いているのね
地震と原発事故を経た現在は心情がさらにリアル
風景がガラッと変わってしまったあの風景は胸に迫るものがあるけれど
ただ、私はあまりそこを強調しないほうが私は好きだった

染谷将太と二階堂ふみのみずみずしい演技、迫力ある演技がともかく素晴らしかった

物語は悪意に満ちた世界を描いているかのようにみえたんだけど
次第にそうじゃないと思えてきた
子供は自分たちの未来
何もできない大人たちがいて
できることは彼を見守ることだけで

立派な大人になるんだと叫ぶ15才の住田

主人公の年代を子育てしてきた親世代の自分としては忸怩たる思いで涙してたかも
もー、泣くしかない
自分では泣いてるつもりはなかったけど
映画が終わって自分の顔を見たら、ヤバいくらいに泣き腫らしてました

ラストシーンで住田と茶沢が発する「頑張れ!住田!」は魂の叫びのようで
たぶん自分自身声に出してはいないけど
映画館を出ながら、こぶし握って心のなかで一緒に叫んでたんだと思う
すごい高揚感があって
走り出したいような気分でもあり(ま、普通に帰りましたけど)
夜になったらどっと疲れて、昨日は早く眠りました

ヒミズとはモグラ科の哺乳類で“日不見”という字を当てるそうです
久々に心揺らす素晴らしい映画でした



ただ普通の人生を送ることが夢だった15歳の少年・住田(染谷将太)。彼は父親を殺してしまったことで、その先の未来を諦め、世間の害悪となる悪党を見つけ出し、世直しのため殺すことを決める。そんな住田を愛する少女・茶沢(二階堂ふみ)は、彼を救おうと奔走する。