きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

道 白磁の人

2012年06月27日 | 日本
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浅川巧、明治24年山梨県生まれ
7歳上の兄は朝鮮陶磁器の研究家浅川伯教
朝鮮併合後、兄を慕って朝鮮に渡り、朝鮮総督府農商工部山林課の林業試験場に就職
日本は朝鮮の禿山に対する植林事業を進めており、巧は禿山の特性を研究したうえで、朝鮮の植林をして朝鮮の禿山を緑へと変えていく

時代の経過とともに実在する人を描いていくので、駆け足で年月が過ぎていくので忙しかったけど
浅川巧という人を知るには十分な映画でした

でも、そういう視点で映画を観に行ったなら大間違いでしたね
想像以上に泣きましたわ、、ワタシ
なんか、素直に感動してしまいました

「白磁の人」と表現された浅川巧役の吉沢悠がぴったりでした
陽気で屈託がなくて、こだわりのない自由な発想から、どこか人とずれてしまうところもある
愛すべき浅川巧でした、実際にもそういう明るい方だったそうですね
彼の一生懸命さと明るさが映画全体の雰囲気を引っ張ってた

政治的背景は視点をどこに置くかで描き方が変わるし難しいと思うけど
監督はどちら国にも加担しないでフラットに描くことを念頭に置いて撮影したって言ってました
少し朝鮮よりかなって感じた部分もあったけど、支配された国に対してそれは自然なバランスなのかもしれない
民族が憎しみあう時代に生まれた友情の物語
時代の動きには抗えないけれど、肌が触れ合う人間同士は気持ちが通じ合えるんだと思いました

親友役のペ・スビンとは共通の英語でコミュニケーションをとり、実際に撮影を通してかけがえのない友となり、「兄弟のように肉親のように思えるお付き合いができる関係」と舞台挨拶で話してたそうです
二人の演技の息がぴったりで、それがスクリーンに反映されてたような気がします
「主役の二人が親友になったことがこの映画の最大の成果、それこそが浅川巧さんが望んだことでしょう」と、高橋伴明監督の言葉です
人の体温を感じる映画でした



道 白磁の人  2012年
監督:高橋伴明
出演:吉沢悠、ペ・スビン、酒井若菜、手塚理美

1914年、林業技師の浅川巧(吉沢悠)は朝鮮半島へと渡った。荒れ果てた朝鮮半島で、浅川は「自然法に帰せ、それより道はない」という信念に基づき、多くの山林を緑化復元して自然との共生を目指す。何よりも地に根差した活動をし、現地の人々を理解しようとする浅川。緑化を進める一方、私欲を捨て、貧しい子供達が学校に通えるようにするために少ない私財を費やす。激動の時代に自らの信念を貫き通そうとする浅川の姿に、多くの人が感銘を受けた。1931年に40歳という若さで生涯を閉じた浅川巧の数奇な人生を綴る。