ニノの「プラチナデータ」とほぼ同時に制作のニュースを知って、
両方ともDNAやゲノム情報の話で共通してて偶然だなぁって
楽しみに待ってたんですよね。
プラデは昨年に公開されたので、どうなってるのかずっと気になってたんです。
当初は「無名人」というタイトルでした。
ツイ情報で感想をチェックすると概ね好評のようで、
ともかく西島さんがかっこよかった!!!という意見が多かったので、
主役がグイグイひっぱっていく作品なのかなと想像してました。
これは、極めて個人的な感想なんですけど、
随所にキム・ソンス監督の前作の「野獣」のかほりが(笑)
カーアクションは野獣の冒頭のシーンを彷彿とさせるもので
あのまま西島さんがサンウでも驚かないかもです。
(つか、西島さん黒くなくてよかった、笑)
人の遺伝子を上書きするという近未来的なテーマなんだけど
映像が昭和的と言うか泥臭い感じもそうだし、
アクションは手を抜かないね。
主演俳優もまたそれに見事にこたえちゃうっていうか、
西島さんの体をはったアクションはともかく素晴らしかったです。
二重の記憶に混乱しながら理由もわからずに追っ手から逃げる前半は
スピード感があって迫力ありました。
最初に奥さんが目の前で亡くなっているのに奥さんから電話がかかってきて、
その声が明らかに真木よう子の声で
私もそこで混乱しましたから(笑)
でも途中でねぇ、
スピードダウンするんですよね。
展開がまどろっこしいっていか
若干複雑で集中できない。
似てるんですよね「野獣」と
全体的には面白いんだけど、
必ず途中で一瞬眠くなる(何回観ても、笑)
二重の記憶の衝撃の真実が明らかになるところがクライマックスなんだけど、
ま、そこがスリリングだったのなら
それはもう超大作といって良いと思います。
誰が悪者か最初からプンプン臭うもんなぁ。
「無名人」ってタイトルが面白いよね。
DNAの上書きなんて話になってくると
自分はいったい誰だって話だもん。
ラストはそれを暗示するような終わり方で
ちょっと面白かった。
良くも悪くもキムソンス監督らしい作風
「美しき野獣」から8年ですよ
心血を注いだ作品であることはしっかりと伝わってきた
映画ってそうやって一本一本大切に作っていくもんだと胸を熱くして観終ったのでした
ゲノムハザード ある天才科学者の5日間 2014年
監督:キム・ソンス
出演:西島秀俊、キム・ヒョジン、真木よう子、中村ゆり、伊武雅刀
ある日、石神(西島秀俊)は自宅で殺害された妻を見つけてわれを失うが、いきなり鳴り出した電話の音で現実に引き戻される。電話に出ると通話の相手は死んだはずの妻で、彼は混乱したまま警察を装った男たちに追われることに。そんな彼に正体不明の女性記者(キム・ヒョジン)や、彼の妻をかたる謎の女性(真木よう子)が近づいてきた。