きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~

2017年12月21日 | 日本



珍しく夫が観たいと言うので二人で鑑賞してきました。
全くの事前情報なしで行った夫曰く、、、「感動した」
こんな展開になるとは想像もしてなかったので、後半はかなり引き込まれた、そうです。

激動の満州パートでしたね。
時代背景からもっと重苦しいのかと思っていたら、
料理を通して心を通わせる人たちが仲良くて楽しくて。
満州の時代を描きながらあんなに爽やかなのは珍しくないですかね。
だから余計に結末が悲しかった。

激動の過去を振り返る現代パートをニノが押さえた芝居で好演してました。
中国人の若い頃の楊さんを演じた人、あまりに上手なので中国の方かと思ったら、
なんと日本の俳優さんで驚きました。

ただ、、現代パートの火事のくだりは、
あまりドラマチックにしないほうがもっと感動した気がするんですよね。

でもそれを差し引いても余りある、とてもうまく作られた良い作品だなぁ。

ラストのニノの台詞はいろんな意味を含んでて深いね。
エンドロールの映像が料理が時代を超えて繋がってるんだと教えてくれて、気持ちよく観終わることができました。




ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~   2017年
監督:滝田洋二郎
出演:二宮和也、西島秀俊、綾野剛、宮崎あおい、西畑大吾、兼松若人

佐々木充(二宮和也)は、「最期の料理人」として顧客の「人生最後に食べたい料理」を創作して収入を得ていた。絶対味覚を持つ天才でありながらも、彼は料理への熱い思いを忘れかけていた。そんな折、彼のもとにかつて天皇陛下の料理番だった山形直太朗(西島秀俊)が作り上げたという、“大日本帝国食菜全席”のレシピを再現する仕事が舞い込む。

舟を編む

2017年12月21日 | 日本



壮大なドラマでしたね、辞書を出版するまでの15年間がコツコツと真面目に描かれてく。
主人公の名前も馬締(まじめ)光也だし。

大学では言語学を専攻していたという少々変わり者の馬締くん、
辞書製作という天職に出会い、好きなことが仕事につながるって幸せよね。
彼の真面目な暮らしぶり仕事ぶりがそのまま作品のペースになり、実に静かな心安らかな作品となっております。
上映時間も134分なんだけど、不思議とそんなに長いとは感じなかった。

早雲荘の大家さんとの関係性がすごくよかった。
家族じゃないけど(結果家族になったけど)近くで暮らしていて見守ってくれる人。
こういう関係が築けるってなかなかない。

一緒に夕ご飯を食べるシーン。
マヨネーズをはいって渡して、お惣菜は買ってきたパックのまま。
大家さんの前には鯖の煮たのがあって、
コロッケはもしかして一緒に食べるからって特別に買ったのかもしれない。
お味噌汁だけはちゃんと作って、ご飯は大盛り。
飾らないいつもの食卓の感じがたまらなく好きでした。

「若いうちに一生に仕事を見つけてそれだけで幸せなんだから、あとはずーっと行くだけ」
「他の人の気持ちがわからないなんて当たり前じゃないか」
「辞書作りって言葉を使う仕事だろ、だったらその言葉を使わなきゃ、頑張ってしゃべんなきゃ」

そこでなにげなく交わされた会話は馬締くんの人生にとってとても大事だった。
満月の夜、かぐやという名の大家さんの孫に一目惚れして結ばれるなんて、馬締くんって本当に果報者です。

さっさと馬締くんの恋愛に気づいて段取りしてくれる先輩上司の方々も気が利いてるし優しい。

辞書って今ほとんど手に取らなくなったよね。
スマホで簡単にネットで調べて済ませちゃう。
でも、本に囲まれた暮らしって憧れます。

風呂場も台所も共有なぼろアパートに、
本が山積みな鉛筆を使うアナログな職場、
人と人との関係性もそうだけど、懐かしくて繰り返し見たくなる中毒性があります。





舟を編む  2013年  ☆☆☆☆☆
監督:石井裕也
出演:松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、渡辺美佐子

玄武書房に勤務する馬締光也(松田龍平)は職場の営業部では変人扱いされていたが、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。新しい辞書「大渡海」の編さんに従事するのは、現代語に強いチャラ男・西岡正志(オダギリジョー)など個性の強いメンツばかり。仲間と共に20数万語に及ぶ言葉の海と格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢(宮崎あおい)に一目ぼれする。