中野量太監督の「湯を沸かすほどの熱い愛」は余命2か月のお母さんの話。
現実的ではないところもあったけど力技でぐいぐいと泣かされたんだけど、
今回は父が認知症になった「long goodbye」7年間の話、対極ですよね。でもどちらも本当に泣かされる。
⇒⇒ 湯を沸かすほどの熱い愛
「浅田家」もしかり、いろんな切り口がありつつ、家族を描いたらピカイチの監督なんだと改めて感じました。
冒頭の遊園地のシーンがラストに繋がる。
お父さんが帰りたかったところはそこだったんだなぁ。
日々の暮らしはずっと続くような気がしてるけど、実は家族そろって暮らせる時間には限りがあって、過ぎ去ってから気が付く。
何でもない毎日がかけがえのないもので戻りたい場所だってこと、だからあのシーンは胸の奥で心がぎゅーっとなる。
「お父さん、繋がらないって切ないね」
「お父さんとお母さんみたいになりたかった」
姉妹は父に話しかける。
応えてくれるわけではないけれど、過去の父が、その存在が彼女たちを励まし、力を与える。
泣けるよね、、
そしてちょっと天然だけどどんなときもユーモアとともに明るくいてくれる松原千恵子お母さん。お母さんがなにより素敵だった。
お姉ちゃんは優しい人で、何年も暮らしてるのに英語を覚える気がないとか
のんびりしててちょっとお母さん似なのかな?、、って思ったり、
そうしたら妹はお父さん似(教師にならなかったことを負い目に感じてる)かな。
思い通りにならないことが多くても、みんな必死に生きている。
お父さんが育てた娘たちはきっとこれからも頑張るよ。
良い映画でした。
長いお別れ 2019年 ☆☆☆☆☆
監督:中野量太
出演:蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努、北村有起哉、中村倫也
2007年、父・昇平(山崎努)の70歳の誕生日で久々に帰省した長女の麻里(竹内結子)と次女の芙美(蒼井優)は、厳格な父が認知症になったことを知る。2009年、芙美はワゴン車でランチ販売をしていたが、売り上げは伸びなかった。麻里は夏休みを利用し、息子の崇と一緒に実家へ戻ってくる。昇平の認知症は進行していて、「帰る」と言って家を出る頻度が高くなっていた。
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