きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

祝祭

2011年04月14日 | 韓国
祝祭(原題:축제)  1996年  ☆ヽ(*^ω^*)ノ
監督:イム・グォンテク
出演:アン・ソンギ、オ・ジョンヘ

祝祭


祝祭というタイトルだけどポスターも最初のシーンもどう見てもお葬式
でもどんどん盛り上がってきちゃって、ご馳走に酒に、歌って踊って、男たちは花札や賭け事も始まってでだんだん興奮してくるの
なぜか掛け金を喪主が出すのよね?
お葬式に向かうときアン・ソンギが奥さんにいくらお金を準備しますか?って聞かれて「全部」って言うの
「こういう時に金は使うもんだ」って言ったので驚いたんだけど、そりゃ全部おろさなきゃ(笑)

お葬式って実は送る側の人たちのためにあるもんじゃないかと常々思ってたんだけど、まさに残された人たちの祝祭
昔ながらの自宅でのお葬式「3日葬」の葬儀の手順が字幕で説明されながら進むので興味深いです

ジュンソプは家族のことを題材にして本を書いてきた人気作家
心温まる優しい家族の話を書いてきたけど、実際に母(祖母)めぐる話は現実の姿とはほど遠いのよね
ジュンソプを信望する女性記者チョン・ギョンスンが参列者を取材して回るんだけど、ジュンソプについて語られる話は人によって様々
さらに家を飛び出した長男の娘(ジュンソプの姪)が登場して、まさにごった煮みたいな状況
人生の喜怒哀楽が凝縮されてギューギューになってごっちゃごっちゃになってるのを見てる感じです

変な話だけど、もし私が死んでもあんなにたくさんの人集まらないと思うのよね
あっちこっち転勤してるし(何の話?笑)
亡くなった後、自分の人生に関わってきた人がぜーんぶ集まって
あんなふうに喜怒哀楽をさらけだして、飲めや歌えやって騒ぐのっていいかもしれない
まさに私にとっても祝祭だわ(あーいい人生だったって思いたい、笑)

そのごった煮を締めくくるラストの集合写真がいいなぁって思う
あんなに大騒ぎだったのに
最後はすべて包み込むんだなぁ
なんだかんだいってもやっぱり血縁(家族、親族)は濃いのです

ものすごく韓国を観たような気がした映画でした

祝祭

祝祭

高名な作家ジュンソプ(アン・ソンギ)の母親(ハン・ウンジン)が亡くなり葬儀に様々な人々が訪れる。親戚や村の人々、そしてジュンソプと付き合いのある編集者や評論家。何事もなく始まった葬式だが、13年前に家の金を持ち逃げしたジュンソプの兄が愛人に産ませた娘ヨンスン(オ・ジョンヘ)が姿を現したことから波紋が広がる。またジュンソプは取材についてきた記者へリムとの仲を疑われえる。様々なあつれきが生じ酒と歌と踊りの中、葬式は進行していく。


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4 コメント

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Unknown (tamapi)
2011-05-11 11:09:42
るぴなすさん☆あんみょんです。

こちらには初めてのコメントです。きんちょー!
「ソルム」の皆さんの感想を見たくて来ましたが
落とし穴がたくさんあってまだたどり着いてません。おっとけ~

「祝祭」観たくて見逃してしまっていた映画なんです。
この愛人の娘役が「祝祭」の前に出演した
「風の丘を越えて」という映画がとても気に入りビデオ(古い)
まで購入してしまいました。
必ず観ようと思っていたのに見逃したので心残りでしたが
るぴなすさんのところで出会うとは、、これは観なくちゃです。

直接見ていないのに興奮のあまりコメントしてしまいました。
失礼しました[絵文字:i-203]
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Unknown (るぴなす)
2011-05-14 16:55:28
tamapiさん☆

すごい~
「風の丘を越えて」に感動して購入してたんですか
オ・ジョンヘさんは今はパンソリの舞台で活躍されてるんですってね
まさにパンソリの話でしょ?
私もいつか見なくちゃ「風の丘を越えて」
イム・グォンテク監督の4作品にだけ出演してるんですよね
「太白山脈」見たことあります
たしか巫女さんの役立った
不思議な雰囲気の女優さんですよね

tamapiさんはこういう映画見てきたんですね
またぜひコメントお待ちしております~♪
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Unknown (トベニ)
2011-10-31 23:15:29
るぴなす様 あんみょんです☆

これ久しぶりに見直してみたんです。
すごく韓国ですよね。
この中に私が飛び込んだとするじゃないですか。
何一つ、やり方振る舞い方、その意味がわからないだろうなあって
思いました。
韓国に嫁いだ方々はこういうことの中で暮らしていくんだなあ
生まれ育った日本のお葬式だって分からないことばかりなのに。
日本にも『お葬式』って伊丹十三監督の映画ありましたね
あれを韓国の人が見たらどんな感じがするんでしょう

どこの国でもお葬式は人間模様がくっきりです
一方で死者がみんなを引き会わせてくれ、ひとつの経験を共にできる
機会と時間を与えてくれるものでもありますね
ラストの写真撮影がまさにそれでした。とてもよかった

みんなが麻でできた喪服を着ている中で
『妾の娘』ヨンスンだけが、真っ白いチマとチョゴリに着替えますよね
あれは、映画でよく見る、喪服だと思っていたら
おばさんたちが「なんだいそんなカッコして!」って批判していましたね
あの2種類の喪服は何がちがうのかしら・・?わからない(泣)
いつか誰かに聞いてみたいです

なんで遺族が短い杖をついているのかって
ずーっと思っていたのですが
ちゃんとこの映画でその意味が説明されていました
前見たときには何を見ていたのでしょう?
親を死なせた『罪人』である遺族は
まっすぐお天道様を仰いではいけないんだと
腰を曲げて下を向いて歩くべきだと
親を死なせたことが『罪』という考え方
本当に儒教の国、韓国です。

韓国のお葬式ではみんな(おもに女性が)ずっと
「あいご~~~」「あいご~~~」って
大きな声で泣きつづけるのが決まりじゃないですか。
あれって、嘆くセリフ(「あいご~~」)がちゃんと決まっているのがすごいですね。
日本語にはそう言う、泣く時の決まったセリフってないなぁ
昔はお葬式で泣く係の『泣き女』っていう職業が
日本にもあったと聞いていますが、何て言って
泣いていたんでしょ。

ソンギさんと奥さん、そして娘と おばあちゃんが
登場人物になっている、のどかな絵本の部分が
本当にすばらしいです。
ずっと、一族の中でつっぱっていた、
『妾の娘』ヨンスンも、この絵本を読んで涙し、
心がほぐれていく。

これ、アン・ソンギさんだから余計説得力があるようにも思えるし、
この絵本の部分を見ただけでもこの映画見た価値があると思いますね。
すごく沢山のことを教えられた
「老いてゆくこと」「亡くなるということ」について。
子供たちにもそうおしえてあげたい、
わたしも、ずーっと忘れないと思います。
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Unknown (るぴなす)
2011-11-05 16:41:45
トベニさん☆

お葬式って、きっとその国の文化や習慣や生きてる人たちが浮き彫りになるんでしょうね
韓国がぎゅーーって詰まってるような作品でした

そっか、遺族が短い杖をつくのはそういう意味があるんですね
罪人なんだ
だからあんな姿になるんですね~

ホントに、いろんなことを教えてくれる映画です☆
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